働いている人なら誰でも聞いたことがある源泉徴収や年末調整ですが、この仕組みをわかっている人は少ないかと思います。
経理担当者はもちろんのこと、社会人として知っておきたいことでもありますよね。
税金のことは難しくわかりにくいと苦手意識を持っている人が多いですが、この記事を読めば『源泉徴収』と『年末調整』がスッキリわかります。さらに『確定申告』についても理解が深まるかと思います。
源泉徴収とは?3分で理解できる源泉徴収や年末調整の仕組み
源泉徴収・・・の前に所得税を知ろう
源泉徴収を理解するには、所得税について知っておかなければなりません。
詳しくは
コチラの記事で紹介していますが、この記事を読む上で知っておくべきことは、
所得税は原則として申告納税方式ということです。
どういうことかというと、『所得は払うべき人が自分で申告して納税する。』というものです。
しかし、全てを個人に任せてしまうと、匡が税金を取り損ねる可能性が出てきますし、自分で申告して納税するのは面倒ですよね。
そういったデメリットを解消するためのものが『源泉徴収』というわけです。
源泉徴収は申告や納税が楽になる制度
源泉徴収は簡単に言うと、『天引き』です。
給与明細を見てもらうと、『所得税』という項目があり、手取りから差し引かれていますよね。
また、貯金していると利子を受け取ることができますが、実は口座に振り込まれている利子は源泉徴収により所得税を天引きされた金額なんです。
他にも、株式による配当は『配当所得』とよばれるものですが、この配当金も源泉徴収されています。
源泉徴収は、納税者に変わって、支払者が納税してくれる制度のことです。
利子所得の場合だと、
本来、利子所得による所得税の支払いは個人が行うものですが、銀行が変わりに納税してくれるということになります。
給与所得の場合だと会社が変わりに納税してくれているんですね。
年末調整って何を調整しているの?
さて、源泉徴収については理解できたかと思いますが、年末調整はどう関係しているのでしょうか?
源泉徴収によって徴収されている所得税の金額は概算になっています。
本来、支払うべき所得税と、今までに支払ってきた所得税との差額を調整するのが年末調整です。
多くの人は、会社の経理担当者に指示されて、よくわからないまま記入しているもので。
なぜ年末調整をすると税金が戻ってくるのか?理解していないと、税金の過払いの可能性もありますし、逆に申告すべきことを申告しないで無申告となり税金を多く支払う可能性も出てきます。
年末調整と確定申告はどういう関係?
簡単に言うと年末調整は会社員や公務員などの人が対象で、確定申告は自営業の人が対象になっています。
自営業の人は給料からの天引きがないため、自分で申告して所得税を納めることになります。
しかし、会社員や公務員の人でも確定申告が必要な場合がありますので注意が必要です。
- 年収2000万円以上の人
- 住宅を購入した1年目の人
- 年末調整後に結婚などの変更があった場合
- 記載漏れや記入ミスがあった場合
- 海外出張等で年末調整をすることができなかった人
- 副業で20万円以上の収入がある場合
これらに該当する人は確定申告をしなければなりません。3項目目の『年末調整後に結婚』については、配偶者控除または配偶者特別控除に該当するかどうかで決まってきます。
詳しくは
コチラの記事を読むとわかりますが簡単に言うと結婚相手の年収が201万円を下回る場合は、確定申告をしたほうが節税になります。
まとめ
源泉徴収や年末調整、確定申告について理解できたかと思います。
11月から12月にかけて会社では経理などの担当者から年末調整の紙を記載するかと思います。今まではなんとなく書いていた書類もこれからはしっかりと理解しながら記入できますね。