今後のことを考えて投資で資産運用をしていこう!
と考えて投資を始めても、初心者が投資を始めるのは、なかなかハードルが高いですよね。
株式投資を始めるにも、まとまった資金が必要ですし、そんな銘柄の株を購入すればいいのかもわかりません。
そんな初心者にオススメしたいのが、『投資信託』による資産運用です。
投資信託の仕組みとは?初心者でもスッキリわかる基礎知識
株や債券で資産運用をしようと思っても初心者には難しいことが多く、損失が出る可能性が高いですが、投資信託では、そのようなデメリットをカバーしてくれるメリットがたくさんあります。
そこで、まずは投資信託とはどういう投資なのかを学んでいきましょう。
投資信託の仕組み
投資信託は複数の投資家から資金を集め、投資家のかわりに株や債券などのさまざまな商品に投資を行い運用する金融商品です。
投資信託は会社ではなく金融商品です。ここが間違いやすい点なので注意して下さい。
投資信託は、複数の株や債券を組み合わせた商品で、投信委託会社と呼ばれる運用会社が設定していて、設定された投資信託は管理会社と呼ばれる信託銀行が市場を通して売買を行います。
投資信託は、証券会社や銀行が販売していて、販売会社のホームページから投資信託の情報を得ることができます。
投資信託は複数の商品を組み合わせた商品
通常、株式投資を行う場合は1つ1つ銘柄を選んで購入していきます。そのため、購入しようとしている企業の業績や将来性など様々な情報を仕入れ判断しなければなりません。
また、株式を購入するには1つの銘柄に対し、数十万円が必要になってきます。
一般に知られている株価は、株1つに対する金額です。株を購入する場合、1株ずつ購入するのではなく、1単元ごとに購入しなければなりません。
1単元は通常100株です。つまり、1つの銘柄の株を購入する場合、
株価×100株
となります。1株2万円の株を購入するには最低でも200万円の資金が必要になるので、初心者にはハードルが高い金額だと言えます。
しかし、株式を扱う投資信託の場合、
- A社株
- B社株
- C社株
- D社株
のように数種類の株式がパッケージ化されています。
投資の基本は分散投資なので、投資信託はプロの目で選んだ複数の株式に分散投資することができます。
なぜ少額から投資できるのか?
前述したように、株式投資をする場合、少なくとも数十万円の資金が必要になりますが、投資信託の場合は、100円からでも購入することができます。
では、なぜこんなに少額から購入できるのでしょうか?
それは、複数の投資家から資金を集め、そのお金を一元化して運用しているからです。
1人あたり100円の投資額でも、1万人の投資家が集まれば100万円になります。100万円あれば十分に運用ができる金額ですよね。
実際には、1人あたり100円というのはすくなく数十万から数百万、数千万円のお金を投資信託で運用している人がいます。
複数の投資家から資金を集めることにより、1人あたりの投資額が少なくても株式投資などの運用が可能になるんです。このようにして資金を集めることかた『ファンド』と呼ばれています。
よく耳にするファンドとは、お金を集めて運用する組織ということだったんですね。
投資信託は大きく2種類ある
投資信託の中に株式が含まれているもの(含むことができる)投資信託を、株式投資信託といい、株式を含まずに債券を中心にしている投資信託を公社債投資信託といいます。
それぞれの投資信託の特徴はリスクとリターンの差です。
債券はローリスクローリターンで安全性の高いものですが、株式は債券に比べリスクとリターンの幅が大きくなります。
また、株式投資信託の中でも、海外株式を扱う投資信託もあり、さらにリスクとリターンの振れ幅が大きいものもあります。
それぞれにリスクとリターンの順位をつけると、
- 海外株式投資信託
- 国内株式投資信託
- 海外債券投資信託
- 国内債券投資信託
の順になり、上の順位にいくほどハイリスクハイリターンになっています。
自分の考え方によってどのくらいのリスクを取れるかが違ってくるのでオススメの投資信託は言えませんが、
という記事で投資スタイルについて紹介しているので、参考にしてみて下さい。
また、債券ってどんなものなのか?債券がなぜ安全性が高いのか?など、債券のことをもう少ししっておきたい人は、
コチラの記事を参考にしてみて下さい。
基準価格って?
投資信託について調べていると、必ず基準価格という単語が出てきます。
基準価格とは、
純資産総額÷販売口数
で求めることできます。
純資産総額は、投資家から集めた資金と、投資信託の運用によって得た利益の合計金額のことです。
単純に、純資産総額が大きいほうが、投資できる規模も大きくなり、分散投資もしやすくなるため、運用が安定しやすくなります。
販売口数とは、その名の通り、販売している投資信託の合計口数です。
基準価格は、新規で始める場合は1万円からのスタートになり、その後の運用によって変動していきま、投資家にとって、投資信託を選ぶときの基準になります。
基準価格は高い方が運用が上手くいっていると判断できるため、重要な数値になります。
分配金の仕組み
投資信託は、分配金というインカムゲインがあり、毎月分配型の投資信託では、毎月お金を受け取ることができるので、うれしい収入になります。
一方で、分配金がない投資信託もあります。
分配金がないとは不利じゃん!と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
分配金について理解するには、まず2つの分配金があることを知っておかなければなりません。
分配金には、
- 普通分配金
- 特別分配金
この2種類があります。
まず、普通分配金は、投資信託が得た利益を投資家に還元する分配金になります。そのため投資信託の運用状況によっては分配金が支払われない場合があります。
しかし、投資信託が利益をあげていなくても支払われる分配金があります。
これが特別分配金と呼ばれるものです。
特別分配金は、投資信託の純資産から支払われます。
つまり、投資家が投資信託を購入したときのお金が戻ってくるということになります。
では、特別分配金が支払われるとどのような影響が出てくるでしょうか?
まず、投資信託の運用資金である純資産が減少するため、運用利益が少なくなってしまします。
投資は、投資する金額が大きければ大きいほど、リターンである利益も多くなります。しかし、運用資金が減少してします特別分配金は、今後の運用益を少なくするということになります。
そのほかにも、基準価格に影響が出てきます。
基準価格は、
純資産総額÷販売口数=基準価格
で求めることができますが、特別分配金を支払うことで純資産総額が減り、基準価格も下がります。
前述したように、基準価格が高いほど、投資信託がうまくいっていると判断できると記述しましたが、理由はこういうことなんですね。
基準価格が値下がりするのは、特別分配金を支払ったときだけではなく、ふつう分配金を支払ったときにも値下がりします。
この基準価格が下がるタイミングはしっかりと覚えておきましょう。
では、分配金のない投資信託(再投資型)はどのようなメリットがあるでしょうか?
再投資型は、支払うべき分配金が発生したときも、その金額をさらに投資に組み込む仕組みになっています。
例えば100万円の投資信託で2%の運用益があった場合、102万円になります。
2万円を分配金で支払った場合は、次年度の投資投入額は100万円になりますが、再投資型の場合は、次年度の投資投入額が102万円になります。
そして、102万円の運用益をさらに次年度に再投入していきます。
このように再投入を繰り返すことにより、どんどん運用益は大きくなっていきます。
これを『複利』と言い、資産運用では非常に重要な考え方になってきます。
100万円を年利5%で5年間、複利で運用した場合、約127万円になり、27万円が運用益になります。
一方、毎年分配金を受け取った場合は25万円の運用益になります。
2万円の差ですが、これが10年20年となるとその差は歴然です。
ということで、投資信託を選ぶポイントは、分配金のない再投資型の投資信託をオススメします。
簡単な利益の計算方法
投資の利益計算は面倒だと思うかもしれませんが、簡単な考え方を紹介します。
投資の利益は、
投資資金×利回り×投資期間
で求めることができます。
単純に利益を大きくしたい場合は、上記の3つのどれかを大きくすればいいんですね。
投資資金は多い方が利益は大きくなりますし、利回りも大きければ利益も大きくなります。
しかし、投資資金を大きくするのは、現実的に問題がある場合もありますし、利回りも大きくしすぎると、リスクも大きくなってしまいます。
今ある資金を安全に増やしたい場合は、上記の計算式により、投資期間を長くすることで利益を大きくすることができます。
投資は短期間で大きくな利益を狙うというイメージがありますが、基本は時間をかけてじっくりと資産を育てていくことが大事です。
まとめ
初心者の資産運用は、まずは投資信託から始めましょう。
理由は、簡単だからですね。
株式投資は、専門的な知識や情報収集が非常に重要で、分析に時間をさける人でないと難しいです。
でも、投資信託なら、難しい投資先や売買のタイミングなどを専門のプロが行ってくれます。
日中は、仕事で忙しく、なかなか市場の状況を確認するのは難しいですよね。急な変動にも対応できないことだってあります。
今回、紹介した内容は投資信託の基本的なことで、まず最初に理解しておきたい知識です。
しっかり理解してから次のステップに進んでいきましょう。