どの銘柄がいいかなぁ。
株式投資を始めても、なかなか銘柄を選べない状況ってありますよね。
そんなときに便利なのがスクリーニングです。
検索条件を選択することで、銘柄を厳選することができ、効率よく『魅力的な銘柄』を見つけることができます。
そこで、今回の記事ではスクリーニングの効果的な方法と、さらに一歩踏み込んだ銘柄の厳選方法について紹介していきます。
スクリーニングで株を厳選する方法とは?初心者でも簡単です!
スクリーニングって?
まずはスクリーニングという、投資を始めて間もない人には聞きなれない言葉ではないでしょうか?
簡単にいうと、銘柄を探すときの『検索の条件』のようなものです。
自分の投資スタイルなどの条件でフィルターをかけて、時間をかけずに魅力的な銘柄をみつけることができます。
日本の上場企業は、2018年7月時点で3635社です。
これだけの数の会社から、魅力的で投資したいと思う銘柄を探すのにはかなりの時間がかかってしまいますね。
ある程度、数をしぼってから個別に銘柄を調べていくほうがずっと効率的です。
- 企業の規模はどれくらいか?
- どの市場で取引されているか?
- 投資金額はどれくらいか?
このような検索条件を設定して、銘柄の数をしぼることを『スクリーニング』といいます。
スクリーニングの基礎知識
スクリーニングをすれば効率的に銘柄を絞り込むことができますが、スクリーニングをするための用語の意味を理解していないと、そもそもスクリーニングをすることができません。
まずは、基礎知識について学んでいきましょう。
市場は4種類ある
市場って複数あるの?と疑問に思う人がいるかもしれませんが、日本には
- 東証1部
- 東証2部
- マザーズ
- JASDAQ
これだけの市場があり、それぞれの市場には特徴もあります。
ニュース等でよく耳にする『東証株価指数』は東証1部に上場する225銘柄で構成された指標になっています。
また東証1部は、大企業とされる企業が上場可能となっていて、任天堂やTOYOTAなど誰もが知っている企業が上場しています。
東証2部は、簡単に言うと東証1部よりも規模が小さい企業が上場しています。
東証1部と2部の違いは規模の違いですが、具体的には時価総額や株主数、株数によって違ってきます。
マザーズは新興企業を中心に構成されていて、ゆくゆくは東証に上場を狙っている成長企業向けの市場になっています。
新規で上場する企業の多くは、マザーズ上場から始まり、見事に成長することができれば東証に上場していきます。そのため、株価の値動きも激しくなりやすいのも特徴です。
マザーズ銘柄に投資をするときは、今後の成長性などを見極めて選択することが重要になります。
JASDAQ(ジャスダック)は主にベンチャー向けの市場となっていて、成長性の高い企業が多く上場しています。
また、ジャスダックは歴史が古いため、マクドナルドなどの誰もが知っている企業も上場しています。
市場の違いは規模の違いですが、これは各市場の審査基準によってきまっています。
東証1部>東証2部>マザーズ=JASDAQ
このような審査基準の厳しさになっていますが、JASDAQは他の市場とは若干ことなる審査基準となっていて一概には言えません。
株価と単位
株価は現在の1株の値段を表していて、単位は株を取得するための最低単位となっています。
ほとんどの銘柄は100単位となっています。
例えば、株価が1000円、単位が100の場合の最低取得金額は10万円となります。
実際には、手数料などの諸費用がここにプラスされます。
自分が投資に回せる資金と相談しながら株価と単位を決めていきましょう。
PER,PBR,ROEとは?
株式投資をするときに絶対に目にするのが、PER、PBR、ROEという指標です。
PERは、その銘柄が割安か割高かの判断をするときに使われる指標で、15倍を基準に、低い方が割安で、逆に高いと割高と判断されます。
しかし、割高だからといって簡単に投資対象から外すのは得策ではありません。
コチラの記事でPERに対する知識を深めておくとスクリーニングを効率的に行うことができます。
次にPBRですが、
1株あたりの純資産割合を示し、1を基準していて、1よりも低いと割安と判断され高いと割高とされています。
コチラの記事も合わせて読むと、PBRをしっかりと理解できるようになりますね。
最後にROEです。
自己資本利益率と呼ばれるもので、最近では、PERやPBRよりも重要視されるようになってきたものです。
ROEは高い方がいいとされています。なぜなら、ROEを高くするためには、
- 純利益を大きくする
- 自己資本を小さくする
この2つの方法があります。
純利益は、大きい方がいいに決まっていますね。
そして、自己資本を小さくするためには、配当金を出す方法があります。
つまり、どちらも投資家にとっては嬉しい結果になるため、ROEは高い方がいいとされています。
スクリーニングをしたら深堀する
上記の方法でスクリーニングをするだけで3600以上ある銘柄から、数銘柄にまで絞ることができるはずです。
もし、スクリーニングによってそれ以上の銘柄が残ってしまった場合は、さらに検索条件を厳しくしてスクリーニングをしましょう。
数銘柄に絞る込むことが出来たら、次は個別に銘柄をチェックしていきましょう。
ここからは、時間をかけて慎重に銘柄を選んでいくことになります。
注意してほしいのが、この方法は
『短期売買には向いていない』
ということです。
あくまでも中長期での成長企業を絞りこむのに適した方法を紹介しています。
会社四季報をチェックする
会社四季報とは、東洋経済新聞社が四半期ごとに発売している本で、上場企業すべてのデータを網羅している凄すぎる本です。
投資家のバイブル的な本ですが、わざわざ書店で買わなくても、ネット環境があれば見れるようになっています。
また、証券会社によっては、四季報を閲覧できるサービスもあるので、証券会社選びの1つのポイントにもなりますね。
コチラの記事で詳しく四季報の見方について紹介しているので是非、読んでみてください。
この記事で紹介していることに気をつければ、良い銘柄を見つけ出すことができます。
会社のIRを確認する
ここまでは、あくまでも数値で銘柄を絞り込んできました。しかし、データだけでは予測できないのが株式投資です。
多くのアナリストが予想を外しているのも、予測が難しいからです。
そこで、確認したいのが『IR活動』と呼ばれるものです。
IRは会社が自社の株を適正に評価してもらうために行うもので、投資の勧誘や宣伝とは違った活動のことです。
自社の経営情報や財務状況など幅広く公開していますし、今後の事業の内容なども含まれていて投資判断に大きな役割をになっています。
また、IRを積極的に行っている会社は、株主や投資家を意識していますという姿勢を示すことになり、市場の評価も高くなりやすいです。
ホームページを調べてみると『IR』が開示されていますので、気になる企業は調べておきましょう。
どのようなプロセスで銘柄を選ぶのか?
スクリーニングをして、四季報などで業績を確認して企業のホームページや、そこにあるIRを確認していけば株を選ぶことはできるはずです。
まとめ
スクリーニングは、ほぼ全ての証券会社で利用できる機能になっていて、『良い銘柄』をみつけるためには必ず利用する機能です。
とくに、10倍株と呼ばれるようなお宝銘柄を探す時に非常に役にたちます。
また、値上がり株を狙うときだけではなく、高配当な銘柄を探す時にも重宝する機能です。
しかし、スクリーニングでわかるのは、『数値とデータ』だけです。
もっと深く企業のことを知るためには会社四季報や企業のIRを確認しなければなりません。
時間はかかりますが、株式投資で資産を増やすためには、この過程をしっかりとこなさなければなりません。
慣れてくると、四季報やIRを見るだけでも楽しくなってくるものですよ。