不動産投資を始めるために必要な、『税金の全て』をFPが易しく解説します!

不動産投資を始めるために必要な、『税金の全て』をFPが易しく解説します!

不動産投資の醍醐味はなんといっても、家賃収入(インカムゲイン)による不労所得ですね。

サラリーマンの人で、毎月の給料に+10万円を得ることができれば、生活水準もあがりますし、精神面でもかなりのゆとりができます。

しかし、不動産投資を成功させるためには、良い物件の選び方などを勉強するまえに、税金についてしっかりと理解しておく必要があります。

会社員や公務員の人だと、税金は基本的には源泉徴収されているので、普段の生活ではあまり意識しないものでしょう。

また、税金ってなんだか、 『難しい』、『ややこしい』、『よくわかんない』というイメージもありますね。

でも、税金のことをしっかりと理解しておかないと不動産投資で大きな損をする可能性があります。

不動産を購入してから税金を考えればいい!と思っている人もいますが、実は不動産を購入する前からしっかりと税金について理解しておく必要があるんです。

例えば、税金対策をして500万円の節税ができれば、それだけ利益が増えることになりますし、その先の『不動産投資の拡大』にも大きく関係してきます。

まずは税金についての知識をつけておきましょう!

不動産投資の成功は『税金の理解』にかかっている?

不動産投資では、

  • 取得時
  • 保有中
  • 売却時

上記のすべてで税金が発生します。

取得時には『不動産取得税』、保有中には『固定資産税』、売却時には譲渡所得による『所得税と住民税』が主に発生してきますし、これら以外にもたくさんの『税金』と付き合うことになります。

それでは、ぞれぞれのシーンで、どんな税金が発生するのかを説明していきます。

不動産取得時の税金

不動産の所在地の都道府県に納めるのが『不動産取得税』とよばれるものです。

土地や建物を取得したら(有償・無償、登記の有無に関係なく)課税されるもので、売買による取得だけでなく、贈与により取得した場合や、建物を建築したり、増改築をした場合も対象になっています。

ただし、相続により取得した場合は、相続税の対象となり、不動産取得税の対象にはならないので注意してください。

金額はどれくらい?

不動産取得税の税率は4%が原則となっています。

不動産の価格×税率

ここでいう、不動産の価格は『固定資産税評価額』と呼ばれるものです。

固定資産税や、都市計画税の計算に使われる『不動産の公的な価格』のことで、市町村の役所で『固定資産課税台帳』というもので、閲覧することができます。

ということで、不動産取得税は、不動産の取得にかかった実際の金額ではなく、台帳に記載された固定資産ッ評価額により決まることになります。

税率の特例もある

不動産取得税の税率は4%ですが、この数値はあくまでも原則の数値で、特例もあります。

平成20年4月1日から平成30年3月31日までに取得した宅地は、固定資産税評価額を2分の1にして計算することができ、さらに税率も下記のように軽減されます。

取得日 土地 家屋(住宅) 家屋(非住宅)
平成20年 4月 1日から
平成33年 3月31日まで
3/100 4/100

ただし、いくら税金が軽減されているからと言って、焦って物件を探すのは注意が必要です。また、この特例を押し出してセールスしてくる営業マンにも注意しましょう!

不動産を取得したら申告が必要

不動産を取得してから30日以内に都税事務所(都税支所)・支庁に申告しなければなりません。これは、未登記物件を取得した場合でも申告が必要です。

法律的には、上記のようになっていますが、実際には、

購入した物件の所在地を管轄する税務署から、『記入用紙』が送られてくるので、忘れずに返送すれば大丈夫です!

登録免許税や印紙税

登録免許税は、いわゆる登記により発生する税金のことですね。

印紙税は、不動産の売買契約書や、銀行との融資に関する契約書に張り付ける収入印紙のことです。

詳しくは、

コチラの記事で紹介しているので、参考にしてみて下さい。

消費税もかかるの?

不動産の取得にも消費税が課税されることになります。

が、土地の取得にたいしては課税されず、あくまでも建物分に対して消費税が課税されることになります。

今後、消費税率が引き上げられることが予想されていますよね。

例えば、10%に引き上げられた場合、5000万円の建物を購入するとき、

5000万円×8%=400万円

5000万円×10%=500万円

なんと100万円も差額が出てきます。

ということで、増税される前に、購入したほうがいいですよ!

と言ってくる営業マンもいますが実際は、焦って購入する必要はないと思います。

というのも、

増税→消費が落ち込む→不動産が売れない→不動産の価格が落ちる

過去、増税されたときも上記のような流れで不動産価格が下がり、結果的に増税前に購入するより、増税後に購入したほうがお得だったケースだってありました。

ということで、増税前に焦って購入することはありません。

不動産を保有中に発生する税金

固定資産税は所有する限り発生する

固定資産に関する税金でもっともメジャーなのが『固定資産税』ですね。

不動産取得税や登録免許税、印紙税のように最初の1度だけ発生するものではなく、土地や建物を所有する限りずっと発生するのが固定資産税です。

固定資産税評価額×1.4%(標準税率)で、算出されます。

不動産取得税と同じように、『固定資産税評価額』が計算に使われていることに注意しましょう。

固定資産税は、毎年必ず発生するもので、費用として考えるべき税金です。

キャッシュフローを計算するときは、絶対に固定資産税を考慮しましょう。

都市計画税っていったい何?

土地には、地域によって、

市街化区域と市街化調整区域と呼ばれるものがあります。

簡単に言うと、市街化を進めていく地域と、それを抑制しようとする地域ですね。

で、都市計画税は、市街化を進めていく『市街化区域』に土地を所有していると課せられる税金です。

税率は、0.3%で、コチラも固定資産税評価額に乗じて計算します。

所得税と住民税の対象になる

不動産投資では家賃収入と、売買による差益を狙う方法があり、多くの場合で家賃収入を狙って投資をすることになると思います。

収入があると税金を納めなければならないのが日本の税制で、家賃収入は『不動産所得』とされ所得税と住民税(以下、所得税)の対象となり、不動産投資に関係する税金の中で最も重要な税金といっても過言ではありませんので、しっかりと理解しておくことが大切です。

まず、不動産所得は、『総合課税』といって、給与所得などの他の所得と合算して税額が計算されることになります。

所得税は累進課税と呼ばれる方式で、簡単に言うと、『所得が多くなればなるほど、税率も高くなる』というものです。

その税率は、5%~45%までと幅広く、例えば所得が1億円あれば単純に4500万円が所得税として惹かれてしまうことになります。脱税する人の気持ちがわからなくもないですよね。

で、一般的に不動産投資を始めようと考えている会社員の人の税率は20%または23%になっていることが多いです。

しかし、家賃収入により所得が増えると税率があがり所得税が高くなる可能性が非常に高いです。

そこで重要になってくるのが、『損益通算』です。

損益通算は絶対に理解しておきましょう!

不動産投資では、家賃収入を得ることになりますが、同時に管理費や減価償却費、固定資産税、借入金の利子などの費用が発生することになります。

これらの費用を家賃収入と合算することを損益通算というんですね。

例えば、

家賃収入が年間300万円、費用が200万円の場合、差額の100万円が収入として計算されることになります。

不動産投資で節税できる!

と言われている理由はコレ!というと若干違います。

ネットや営業マンの人が言う不動産投資による節税は、

家賃収入300万円、費用400万円の場合のことを言います。

不動産投資の節税ってどういうこと?

費用が、家賃収入を上回ってしまうと赤字になると思われますが、実はそうでもないんです。

固定資産には、『減価償却』という考え方があります。

減価償却の根本的な考え方は、『カタチあるものは、いつか壊れる』で、決められた年数で建物の取得価格を0円にしようとするものです。

例えば、3000万円の建物を15年で減価償却する場合、

3000万円÷15年=200万円/年

この200万円を毎年、減価償却として費用に計上することができます。

先ほどの例でいくと、

家賃収入300万円、経費200万円+(減価償却費200万円)で計算することになり、

300万円ー(200万円+200万円)=-100万円

計算上は赤字になり、この100万円を他の給与所得などから差し引くことにより、所得税を安くして節税できるというわけです。

確定申告をしないと節税できません

減価償却費により、節税できますがこれには確定申告が必要です。

会社員の場合、源泉徴収と年末調整により確定申告をする必要はありませんし、実際に確定申告をしたことがある人も少ないと思います。

しかし、『節税』のメリットを受けるためには確定申告が絶対条件ですので面倒くさがらずに必ず申告しましょう!

不動産投資における『節税』は非常に重要なことなどで、しっかりと理解しておきましょう!

不動産投資の出口『売却』時の税金

不動産投資では、家賃収入をずっと得るだけでなく、場合によっては『売却』することもあると思います。

この売却による所得を、『譲渡所得』といい、保有期間に長短によって税率が変わってきます。

また、不動産所得などとは違い、『分離課税』といって、他の所得とは切り離して独自に計算され課税されることになります。

保有していた期間によって税率が違う

不動産を売却した年の、1月1日時点での保有期間が5年以下だと『短期譲渡所得』

保有期間が5年超だと『長期譲渡所得』となります。

区分 所得税 住民税
長期譲渡所得 15% 5%
短期譲渡所得 30% 9%

売却金額にそのまま課税されるの?

保有していた不動産が3000万円で売れたら、3000万円に対して課税されるわけではありません。

実際に課税される金額は『課税譲渡所得金額』と呼ばれるもので計算式は、

課税譲渡所得金額=譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)- 特別控除額(一定の場合)

譲渡価額 取得費 購入代金(建物は減価償却費を控除)や仲介手数料などの合計額

*実際の取得費の金額が譲渡価額の5%に満たない場合は、譲渡価額の5%相当額を取得費として計算

譲渡費用 仲介手数料、測量費など土地や建物を売るために直接要した費用、貸家の売却に際して支払った立退料、建物を取壊して土地を売ったときの取壊し費用など
特別控除額 収用などのとき:最高5,000万円
自分の住んでいる家屋と土地を売ったとき:最高3,000万

上記からわかるように、単純に儲かった分に対して課税されることになり、損をしていたら課税されることはありません。

まとめ

不動産投資では、土地や建物の取得金額ばかりに考えられがちですが税金のことをしっかりと理解して対策することも非常に重要です。

特に『損益通算』と『減価償却』は節税だけでなく、不動産投資の成否をわける重要なことです。

不動産投資を考えている人は安易な考えや突発的な思いつきで始める人はいないでしょうが、もう一度、税金について確認してキャッシュフローを考えていきましょう。

また、税金だけでなく、仲介手数料や管理費、修繕費などの税金以外の費用も不動産投資の成否をわける重要な事項です。

 

 

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