不動産投資のメリットの1つに『節税』がありますね。
支払った税金が数十万円戻ってきますし、場合によっては支払った税金の全てが戻ってくることもあります。
ただし、節税するためには『確定申告』をしなければなりません。
- 会計ソフトを利用したほうがいいの?
- 税理士さんにお願いする?
- 素人にはムリ?
などの疑問や不安もあると思います。
でも、安心してください!
確定申告は知識0の初心者でもできます!
この記事で、がっつり解説しているので、是非参考にしてみてください!
【不動産投資】確定申告のやり方!よくある疑問や必要書類をやさしく解説!
節税するメリットは、前述したように税金がもどってくる『還付金』ですね!
サラリーマンや公務員の人は、勤め先で『年末調整』をして、税金が還付された記憶があると思います。
確定申告も考え方は同じで、
所得を減らして、税金を減らし、すでに支払った税金を還付してもらうんです。
ちなみに、
確定申告は英語で『Tax-Return』です!つまり、税金が返ってくるという意味です。
確定申告をしないとどうなる?
給与所得のほかに、20万円以上の所得がある場合は『確定申告』をしなければなりません!
- 節税に興味な~い
- 確定申告めんどくさ~い
という人でも、確定申告は絶対にする決まりになっています!
確定申告をしないと余計に課税される!
確定申告をしないと、無申告加算税と言われる税金を追加で徴収される可能性もあります。
納付する税額が50万円未満については追加で15%、
50万円以上は追加で20%が追加されます。
余計な出費を防ぐためにも、不動産投資を始めたら必ず確定申告をするようにしましょう!
*ちなみに、筆者は海外で働いていたため確定申告が期間内にできませんでした。帰国後に確定申告をしましたが無申告加算税を追徴されることはなかったです。
確定申告の期間を確認しよう!
確定申告は、毎年2月16日から3月15日です。
2020年に確定申告をする場合は、2019年の所得について確定申告することになります。
青色申告と白色申告の違いは?
確定申告の方法は、
- 簡易的な白色申告
- 専門的な青色申告
この2種類の方法があります。
白色・青色の違いは?
2つの方法の違いを表にまとめると、
白色申告 | 青色申告
(10万円控除) |
青色申告
(65万円控除) |
|
控除額 | なし | 10万円 | 65万円 |
帳簿の種類 | 単式簿記 | 単式簿記 | 複式簿記 |
決算書の種類 | 収支内訳表 | 青色申告決算書 | 青色申告決算書 |
税制上の優遇 | なし | あり | あり |
承認手続き | なし | あり | あり |
青色申告にも10万円控除と65万円控除の2種類があるので、実質3種類のやりかたがあるとも言えます。
1年目は白色申告で行う
不動産投資を始めて最初の確定申告は、ほとんどの場合で『白色申告』になります。
理由として、
青色申告をするためには、前年の3月15日までに税務署で「青色申告承認申請書」を提出しなければならないからです。
2年目からは青色申告が圧倒的におすすめ!
以前は、白色申告の場合は帳簿が必要ないとされていましたが、2014年からは白色申告でも帳簿付けが義務化されました。
これによって、青色申告(10万円控除)と白色申告の差がほとんどなくなりました。
1年目は「青色申告承認申請書」の提出期限の関係で白色申告になってしまいますが、2年目からは青色申告で確定申告をしたほうが圧倒的に有利なんです!
青色申告(65万円控除)は副業では不可
どうせ青色申告をするなら控除額の大きい65万円控除でおこないたい!
と思いますが、副業が禁止されている人は基本的にはできません。
65万円の控除を受けるための条件は、
- 1棟マンション
- 1棟アパート(10室以上)
- 戸建て5棟以上
- 公務員でいうところの5棟10室を越える
つまり、事業的規模で不動産投資をしている必要があるんです。
青色申告(65万円控除)は控除額のほかにもメリットが多く魅力的ですが、ある程度の規模で不動産投資を行っている必要があるんです。
主なメリットは、
- 65万円の特別控除
- 赤字を3年間繰り越せる
- 給与が全額経費
- 30万円未満の固定資産が全額経費
- 自宅も一部経費にできる
デメリットはやはり『複式簿記』による労力の増大です!
まずは、青色申告(10万円控除)で確定申告をしていきましょう!
確定申告に必要な書類は?
確定申告をするために必要な書類は青色申告と白色申告で違っています。
白色申告に必要な書類
- 確定申告書B
- 収支内訳表
- 源泉徴収票
- 本人確認書類(マイナンバー)
- 帳簿
収支内訳表は、2ページで収入金額や経費、減価償却の計算、利子や修繕費の内訳などを記入していきます。
慣れないと難しく感じますが、1度書いてしまえば簡単に思えてきます!
帳簿については作成しておき、税務署で提出を求められたら出すようにします。
*筆者は提出を求められたことは1度もありません。
青色申告に必要な書類
白色申告との違いは、
収支内訳表⇒青色申告決算書に変わるだけです。
青色申告決算書は4ページあり、貸借対照表も記載することになります。
簿記資格を持っている人なら作成できますが、知識0の状態ではなかなか厳しいと言えます。
*筆者は日商簿記2級を保有していますが、いきなり作成する自信はありません。
とはいっても、10万円の控除は魅力的ですよね!
- 独学で作成できるようにする
- 会計ソフトを利用する
- 税理士に依頼する
控除を受けるためには、この3つの方法がありますが、オススメは『会計ソフト』です!
完全独学で簿記2級を取得した筆者でも、独学での勉強はオススメできません。
かといって、、税理士にお願いすると、それだけで10万円の控除の魅力がなくなってしまうこともあります。
とうことで、『会計ソフト』の出番です!
全自動のクラウド会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても必要書類を作成できるので、10万円控除を受けるためにかなり重宝します!
確定申告の重要ポイントは経費!
確定申告で節税するためには、
収入<経費
であることが絶対条件です!
つまり、不動産投資を赤字経営にするということです。
損益通算で節税できる!
損益通算をすることで、
給与所得と不動産所得を合算して所得税や住民税を計算できるようになります。
たとえば、
給与所得が600万円で、不動産所得がー100万円だった場合は、
総所得が500万円となります。
給与所得が600万円として、税金が計算されているので、損益通算によって総所得を下げることで、
500万円として税金を計算することができます。
つまり100万円分の税金を節税することができるんです。
もちろん確定申告をしないと、この恩恵を受けることができません!
減価償却は確定申告で最重要!
建物は時間の経過や使用によって価値が下がっていきます。
そんな固定資産を、耐用年数に応じて費用としていく会計処理のことを『減価償却』といいます。
国税局のホームページで耐用年数が公開されていて、
ワンルームマンションに多い『鉄筋コンクリートの住居用』の耐用年数は47年となっています。
2000万円で購入した場合は、
2000万円÷47年=42万5531円
上記の金額が、1度の確定申告で減価償却費として計上できる金額になります。
つまり、約42万円を収入から差し引く(控除)することができるんです!
経費を使いこなし節税する
減価償却も会計処理上は『経費』になりますが、経費には他にもたくさんの種類があるんです!
- 固定資産税や不動産取得税などの税金
- 火災保険や地震保険料
- 物件探しのための車やパソコン
- 交通費や交際費
- 管理費や修繕積立金
などなど。
経費にできる項目を知っていると、その分収入から差し引く(控除)ことができるので、しっかりと理解しておきましょう!
不動産投資の『収入』とは?
収入ー経費
上記の計算式で赤字にすることで不動産投資を赤字経営にすることで節税することができるので、不動産投資の収入について知っておきましょう!
- 家賃
- 名義書換料
- 承諾料
- 更新料
- 敷金・保証金(返還を要しないもの)
- 共益費
*国税局のホームページに記載されているのが上記の項目です。
これらが、『収入』として計算される項目になります。
確定申告の具体的なやり方
確定申告の方法は、
- ネット(国税庁確定申告等作成コーナー)
- 税務署に足を運ぶ
この2つの方法で行うことになります。
ネットを利用して作成する場合は、
- e-Taxで送信
- 印刷して税務署に届ける
一見すると、e-Taxで送信したほうが便利そうにみえますが、けっこう曲者です!!
e-Taxはまだまだ不便!
e-Taxでの送信には、
『マイナンバーカード方式』と『ID・パスワード方式』の送信方法があり、
マイナンバーカード方式で必要なのは、
マイナンバーカードとICカードリーダライタです。
一方のID・パスワード方式では、
『ID・パスワード方式の届出』が必要で、ネットで届ける場合は、これまた『ICカードリーダライタ』が必要になります。
税務署に足を運ぶことでも届け出ができますが、結局は税務署に足を運ぶことになるんです。
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ちなみに、ICカードリーダライタはこんなやつです!
印刷して郵送・持参で提出する
確定申告書の作成は、国税庁確定申告等作成コーナーで行い、持参するか郵送することになります。
1回目は、郵送するよりも持参することがオススメです。
書類に不備がないかを税務署の人が直接確認してくれるので、初めての確定申告では持参したほうが安心ですね!
私も、税務署に持参していろいろ教えてもらいました!
*あっ、税務署の職員にも、e-Taxは使えないって言われましたね!
不動産業者にサポートしてもらう
投資用の物件を扱っている不動産業者の中には、確定申告の作成についても詳しく、かなり細かいところまでサポートしてくれる会社もあります。
私の場合は、最初の投資用マンションの購入は『営業電話』が始まりでした!
体調不良のため家で休んでいたときに電話がかかってきたのが最初で、そこから購入→確定申告までかなりサポートしてもらいました!
こんなにサポートが充実している業者に出会えたのはラッキーだったと思いますね。
でも、全ての業者が同じとは限りません!
良い業者は、不動産投資一括資料請求【Oh!Ya(オーヤ)】などを使って、多くの業者を比較すると効率良く見つけることができるのでオススメです!
確定申告だけでなく、売買・維持管理などの不動産投資に必要な業務の全てを一貫してやっている会社もあるります!
良い会社との出会いが、不動産投資の成功につながるので、多くの不動産業者を比べて、自分にあったところを探していきましょう!
まとめ
初めての確定申告は、不安や疑問がたくさんありますし、面倒にも感じますよね。
でも、不動産投資で収入を得ていたら必ず確定申告をすることになります!
また、2件目3件目と数を増やしていくときに、確定申告をきちんとしていないと銀行の融資もおりにくくなります。
さらに無申告だと追徴される可能性もあります!
確定申告による節税は、不動産投資の魅力の1つでもありますよね!
節税のポイントは『経費』なので、
- なにが経費にできるのか?
- どのように経費を計算するのか?
をしっかりと理解しておきましょう!
確定申告は1度経験すれば、さほど苦にならないので、まずは最初の1回目を頑張って乗り切ることが重要です!