サブリース契約とは、
『賃貸保証をするから物件を購入してくださいよ~』
といったものです。
オーナーが所有している物件をサブリース会社に貸して、サブリース会社は入居者を募集して運用するという方法ですね!
要は、『又貸し』です。
オーナー側としては、たとえ入居者がいなくてもサブリース会社から賃料が入ってくるので『空室リスク』がなくなるメリットがありますね!
でも、サブリース契約には大きな落とし穴やリスクが潜んでいるんです!
サブリースに頼るくらいなら不動産投資はするな!危険な5つのリスクとは?
サブリースだと家賃収入が保証されているので安心して不動産投資がでいる!
なんて言ってくる業者がいますが、ハッキリ言って
『サブリースは安心できません!』
サブリース契約のメリットは?
空室リスクを0にできる!
不動産投資で1番怖いのは『空室リスク』です!
空室になってしまうと家賃収入が0円になってしまいますよね。
でも、ローンの返済は空室だろうが満室だろうが変わることはありません。毎月必ず支払わなければならないものです。
オーナーとしては、この『空室』はなんとしても避けたい状況で、空室に対するリスク対策が不動産投資ではかなり重要になってきます。
そんな空室リスクを0にするのが『サブリース契約』と言われるものです。
オーナーは、サブリース会社に物件を貸していることになるので、サブリース会社から家賃収入を得ることになるわけです。
だから、空室リスクも0になるんですね!
管理や入居者との調整などを任せられる
オーナーが貸している相手はサブリース会社になるので、入居者の募集や調整、管理などを全て任せることができます。
副業として不動産投資をする場合は、こういった手間をできるだけ少なくしたいので、サブリース契約はメリットが大きいものになります。
相続税対策になる
相続するときは、
現金で相続するよりも不動産として相続したほうが遥かに節税することができます。
不動産を相続する場合は、『不動産評価額』と呼ばれる金額で税金の計算が行われます。
この評価額は、相場の価格よりも低く7割くらいに設定されています。
たとえば、
3000万円が相場の物件だと、2100万円として評価され、2100円を基準に相続税が計算されています。
また投資用不動産は30%の控除も適用されるため『節税』できるんです。
つまり、投資目的はあまりないけど、
節税するために不動産を購入する場合はサブリースを利用したほうが家賃保証はあるし管理なども任せられるメリットがあるんです。
長期的な資金計画が可能になる
サブリースを利用せずに不動産投資をした場合は、いつ空室が発生して家賃収入がなくなるとも限りません。
ですので、長期的な資金計画をたてるのが難しくなってしまいます。
ですが、サブリース契約だと『空室リスク』は0なので、資金計画を立てやすくなるメリットがあります。
また、確定申告も計算がしやすくなるメリットもありますね!
サブリースに潜む8つのリスク
サブリースのメリットは、
- 空室リスクが0
- 管理などの手間がない
- 相続税対策になる
- 長期的な資金計画がたてやすい
この4つでしたね!
では、ここからが本題です!
サブリースの絶対知っておきたい8つのリスクを紹介していいきます。
家賃保証を信じるな!
サブリースの魅力は、家賃が保証されていることです。
入居者が0でも家賃収入が入ってくるので安心して不動産投資ができそうな気がしてきますよね。
でも、これが落とし穴なんです!
サブリース契約は30年契約が一般的で、この期間内を『家賃保証』してくれるものです。
ただし、30年間ずっと同じ金額を保証するわけではありません!
あくまでも家賃による収入を保証するもので、収入金額を保証するわけではないんです!
物件は、年数の経過とともに価格が下落しますし、家賃も下落していくものです。
新築時は8万円の家賃が、20年後も8万円なわけはないですよね。ほぼ間違いなく家賃は下がります!
しかし、業者の中には
『8万円で保証しますよ(ずっととは言ってない)』
などと言い、詐欺まがいなセールストークをしてくる人もいます。
そんなことを言う業者は法律上は詐欺じゃなくても、実質的には詐欺と思って間違いありません!
サブリースの契約書には『賃料改定日』というものが書かれています。
通常は、2~5年おきに賃料の見直しがおこなわれるので、必ずチェックしましょう!
家賃を減額されても文句は言えない
前述したように、家賃は年数の経過とともに下落していくものです。
築20年の物件が、新築と同じ家賃設定だと入居したいと思う人はいないからですね。
このように年数の経過とともに下落していく家賃ですが、そのときの家賃設定をオーナーが決めることができません。
サブリース契約をしている業者の判断で決められるんです。
極端に言うと、
家賃を当初の半額にされてもオーナーは口出しすることができないんです。
家賃を半額にされたら、資金計画や返済計画はめちゃくちゃになりますよね。
それでも、文句が言えないのには、『借地借家法』という法律があるからです。
この法律では、
貸し手と借り手では、圧倒的に借り手が有利にされています。
サブリース契約での借り手は、業者になっているので、貸し手であるオーナーは不利な立場になっているんです。
保証される金額は適切か?
サブリースで最も多いのは、
販売とサブリースを一本化しているケースです。
『ウチと契約してマンションを購入しませんか?家賃は保証します!』
といった感じでセールスしてくるものですね。
このときに設定されている保証金額は適切なのかが重要です!
業者によっては、高い家賃保証を提示して物件を魅力的にみせて販売してしまおうとする人もいます。
当然、高い家賃に設定すればそれだけ物件価格が上がることになりますよね。
また、前述したようにサブリース契約では、業者の判断で家賃を決めることができます。
最初は高い家賃保証に設定しておいて、後で家賃を下げて保証金額をさげるという『詐欺同然』のようなことをする業者もいるんです!
物件周辺の家賃相場をしっかりと確かめ、家賃保証は妥当な金額なのかを見極められるよにしましょう!
入居者を選べない
どんな人が入居することになるのかを選ぶことができないのもリスクの1つです。
近隣トラブルなどが原因で物件の価値が下がってしまうこともあります。
収益性は確実に落ちる!
サブリース契約は、オーナーにだけメリットがあるわけえではありません。業者にもメリットがあるからサブリース契約を勧めてくるんです。
一般的に家賃保証は、家賃の80~90%とされています。
8万円の家賃だと、オーナーに入ってくる金額は64000円~72000円になります。
1~2割はサブリース業者が手数料として、ピンハネ受け取っているんです。
また、
- 敷金
- 礼金
- 更新料
はサブリース会社が受け取ることになっていますし、
リフォームや修繕費用はサブリース会社が決めるので、通常よりも高額な費用を請求される可能性もあります。
家賃保証は即日開始ではない!
サブリース契約をしたらその月から家賃が保証されるものと思われていますが、『賃料支払義務発生日』というものが契約書でひっそりと示されています。
これは、サブリース会社がいつから家賃保証を開始するかを示しているもので、30~180日という非常に長い期間が設定されていることもあります。
サブリース契約をしたもけど、家賃が実際に入金されるのは約半年後なんてことになったら『空室リスク0』ってなんの話?ってなりますよね。
ていうか詐欺と変わらないですよね!?
サブリース会社は倒産するもの!
サブリース会社だって、経営をしている会社です。
30年後も生き残っている保証はどこにもありません。
サブリース会社が倒産した場合、家賃保証がなくなるという単純な問題ではなくなります。
サブリースしている物件に入居者がいた場合は退去させられることになるんです。これは、入居者が契約しているのは『サブリース会社』であってオーナーではないからなんです。
家賃保証がなくなるどころか、入居者が0になってしまい、入居者募集から始めることになってしまいます。
また、倒産まではいかないにしても、経営状態が悪化してくると保証金額を下げてきたり、そもそもお金を入金しなくなることも考えられます。
契約解除はできない!
サブリース契約はオーナーにとって不利なことが多いですよね。
でも、そんな不利な状況でもオーナーから契約を解除することは基本的にはできません!
前述したようにサブリース業者は『借地借家法』により強力に守られていて、解約するにしても高額な違約金や立退料を請求されることもあります。
これは、当初の家賃を下げられたりして、
『聞いていた話と違うじゃないか!?』っていう状況でも解約はできないんです!
かぼちゃんの馬車事件とは
サブリースに関する事件で有名なのが『かぼちゃの馬車事件』ですね。
どういうものかというと、
- 建物価格5000万円を1臆円で販売
- サブリースにより安定した収入を確保
まず、5000万円の物件を1億円で販売しているのでこの時点で5000万円業者が得ることになりますね。
ただし、物件には入居者が集まらず実際には、販売で得た5000万円から家賃保証を補っているというものでした。
そのため、業者は新規で物件を売り続けるしかなく、自転車操業状態の経営になります。また、そのころから銀行も融資を断り始めました。
これで一気にパンクしたのが『かぼちゃの馬車事件』の概要です。
サブリースを信用しすぎない!
この事件は、業者と金融機関にも問題がありますが、購入したオーナーにも大きな問題があります。
サブリースで安定した収入という甘い言葉に騙されて、安易に投資したことにより自分自身が破滅へ向かってしまう結果になってしまいました。
この事件で主に投資していたのはサラリーマンの人で、副業として軽く考えていた人も多かったようです。
消費者庁も注意している
消費者庁もサブリース契約に関して注意喚起しています。
しっかりと契約書を読むことや、業者に対してもしっかりと説明しなさいといった旨の内容です。
サブリースが怪しいと認識されるキッカケに!
この事件をキッカケに、
サブリース=怪しい、詐欺
といった印象が強くなり始めました。
そこで、サブリース業者は悪いイメージをなくすために『一括借上げ契約』や『転貸借契約』という名前に変えていたりもします。
サブリースで失敗しないためには?
リスクが多くサブリースに不信感を抱いた人は多いでしょうが、すべてのサブリースが悪いとは言ってません。
上手に活用すればサブリースはメリットもある制度なんです。
そこで、サブリース契約で失敗しないためのポイントを紹介していきます。
複数の会社を比較する!
サブリース契約をする場合は、1社だけの話を聞いて判断するのではなく、複数の業者を比較してから判断するようにしましょう!
そうすることで、会社ごとの強みや弱みも見えてきますし、その会社が本当に信用できる会社かどおうも判断できるようになります。
Oh!Ya(オーヤ)などのサイトを利用すれば、1度の入力で複数社に資料請求ができるのでオススメです!
基礎知識を身に付ける!
営業マンの人と話をするときは、コチラもしっかりと勉強して知識を身に付けた状態でないと、セールストークに上手く乗せられてしまう可能性があります。
営業マンも生活をかけて仕事をしているので、必死です!
そんな営業マンの言うことを全て信用すると詐欺まがいな契約をする可能性だってあります。
知識を身に付け、戦える状態にしておきましょう!
↑セミナーへ参加してみると、不動産投資のプロの話を聞けるので、一気にレベルアップします!
セミナーはちょっとハードル高いなぁって人や、場所的に参加できないという人は書籍で勉強するようにしましょう!
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コチラは、不動産業者がどのように販売して、どのように設けているのかが曝露されている本です!
これから不動産投資をやろうと考えている人は絶対に読んでおきたい一冊です!
契約書はしっかり読む!
日本人はあまり契約書を読まずに契約してしまう傾向があります。
たしかに、小さな文字でびっしりと書かれた契約書を見ただけで読む気力がなくなってしまいますよね。
でも、契約書には重要なことがたくさん書かれています。すべてを読み込むのが理想ですが難しい場合は、
賃料支払義務発生日
賃料改定日
この2つだけでも確認しておきましょう!
説明を省く業者は信用できない!
サブリース契約はもちろん、不動産に関する契約には『しっかりと説明』する義務が業者にはあります。
この説明を省くよな業者は、真摯に仕事に取り組んでいない証拠ですよね。
『〇〇様も疲れたと思うので、契約書の内容は省略させていただきます』
なんて言われると、
『あ、気を使ってくれてるな』
と思うかもしれませんが、そんことはありません!
契約内容を完全に理解し、納得するまで説明をしてもらいましょう!
もしも、それに応じてくれなかったら、そんな業者とはキッパリと縁を切るべきです!
サブリースするような物件は買わない!
そもそも、サブリースに頼らないと空室リスクが解消されない物件は買うべきではありません!
良い物件というのは、サブリースに頼らなくても空室リスクは非常に低いものです。
『サブリースなら、これくらいの物件でも大丈夫だな』
なんて妥協するなら、不動産投資は今すぐに辞めるべきだと思います。
メリットもありますが、デメリットやリスクも多いのがサブリース契約です!
自分にあった仕組みかどうかを判断して、サブリースを利用するか決めるのが重要です!
間違っても、安易な考えでサブリース契約をしてはいけません!