不動産投資は一棟まるまる購入して賃貸経営するのが、今までの常識でした。
しかし、
- 低リスクで初心者もおすすめ
- 少額で始められる
- 節税・年金対策
などの理由から、不動産投資の王道は『ワンルーム』という流れになってきましたね。
メリットも多いワンルームマンション投資ですが、リスクや初心者が失敗しやすいポイントもあります。
ワンルーム投資で失敗しないために知っておきたい8つのポイント
自己資金も少なく、借入金もほかの不動産投資に比べると少なくなりますが、それでも数千万のお金が動くことに変わりありません。
成功しやすくするためのポイントをしっかりと押さえておきましょう!
節税を目的とした投資は辞める!
不動産投資の大きなメリットの1つに『節税』というキーワードがありますね。
具体的な金額を出すと、
ワンルームマンションを1件所有すると10万円前後の金額を節約することができます。
節税ってどういうこと?
ワンルームマンション投資をすると、
- ローンの金利
- 減価償却費
- 管理費・交通費
- 固定資産税
などを『経費』として計上することができます。
これらの費用が家賃収入よりも多くなると、『赤字』となります。
家賃収入ー各種費用=赤字
このように見ると、賃貸経営をしていても赤字に見えますよね。
年収500万円の人が赤字で100万円を計上すると、年収400万円として税金の計算がおこなわれ
、差額100万円分の税金がもどってくることになります。
これが『節税』です。
節税メリットはなくなっていく
『経費』を上手に活用することで節税効果を高めることができますが、『経費』の中で大きな割合を占めるのが、
減価償却と金利です。
でも、減価償却は法律で償却年数が決まっているので、その年数を過ぎてしまうと経費として計上できなくなります。
また、金利も支払い年数が長くなるにつれて返済金に占める金利の割合も少なくなっていきます。
長い目で見ると、節税のメリットはあまり重要ではないんです!
長期保有こそ、投資のキホン!
新築マンションでも、1回でも売買されて登記されたら価格は7割程度まで落ちます。築1年などの築浅物件でも同じことが言えます。
ほとんどの場合で、購入時よりも価格が上がることはないんです!
長い期間を持ち続けることを基本に物件選びをするのが重要なポイントです!
ワンルームマンションの利回りの目安は?
物件を選ぶときに重要とされているのが『利回り』ですね!
しかし、
利回りにこそ、初心者が失敗しやすいカラクリがあるんです!
利回りはどうやって決まる?
計算式は単純で、
年間家賃収入÷不動産取得金額×100
たとえば、
家賃6万円/月の物件を1500万円で購入すると、
4.8%になります。
注意したいのが、この計算で出された利回りは参考にしてはいけない!ということです!
表面利回りといって、1年間空室がなく運用したとして計算されていて、各種経費も考慮されていません。
- 修繕積立金
- 管理費
- 固定資産税
上記の項目も、不動産投資をしていると必ず発生する経費です。
これらの経費等も含めて計算されたのが、『実質利回り』です。
利回りを参考にするなら、『実質利回り』を参考にしましょう!
ただし!
実質利回りも『空室リスクゼロ』で計算されています。
利回りに振り回されない!
これまで説明してきたように、利回りには
- 表面利回り
- 実質利回り
この2種類がありますが、どちらも空室を想定していません!
ワンルームマンションは基本的には単身赴任向けや独身世代の人を対象にした物件なので、定期的に入居者の入れ替わりがあります。
だいたい1年~2年の周期で入れ替わります。
このことからも、利回りだけを追って投資してしまうと、当初の計算とのズレが出てきて失敗の原因になってしまいます。
利回りは4%程度が目安になりますが、参考程度に見ておきましょう!
中古と新築どちらが有利?
どちらにもメリット・デメリットがありますね。
ちなみに私が所有しているワンルームマンションは全て『中古』なので中古物件がオススメです。
新築ワンルームのメリット・デメリット
新築物件は金融機関からの融資が受けやすいのが特徴で、年収が300万円台の人でも融資を受けることも可能です。
また、建物の寿命が長いのも特徴ですね。
前述したように、ワンルーム投資は『長期保有』が基本の考え方になっています。
築10年の物件を中古で購入すると、その年数分だけ寿命が短くなっていますが、新築だと、最初から最後まで賃貸経営することができ長期保有に向いています。
しかし、リスクもあります!
新築物件だと実際にどれくらい入居者がいるのかなどの過去の実績がわかりません。
いざ購入しても、入居者が見つからなければローンの返済等が途端に厳しくなります。
また、新築物件は購入した時点で資産価値が7割ほどになります。
中古ワンルームのメリット・デメリット
中古ワンルームの魅力は、
- 低価格
- 空室リスクが低い
などがあります。
都心部でも築浅の物件が1500万円から買うこともでき、初心者の入り口としてもオススメの不動産投資です。
また、過去の入居状況もわかるので、空室リスクがどれくらいになるのかも予想しやすくなります。
デメリットは
- 寿命が短い
- 減価償却期間が短い
この2点です。
投資金額を回収するまでの期間と、物件の寿命のバランスをシミュレーションすることが、失敗をなくすポイントになります。
中古物件は価格が下がりにくい
東京23区を例にしますが、
新築マンションの価値下落は10年で約1000万円にもなります。
しかし、10年を境に資産価値の減少は緩やかになっていきます。
つまり、中古で安く購入したほうが利回りも高くなり、
売却時も大幅な損を済むことになります。
不動産投資は長期保有が基本ですが、出口戦略も大事なポイントです!
新築で購入すると、価値が減少しすぎてて『売るに売れない状況になる』と良く耳にします。
やはり、
新築と中古を比較すると、
中古物件のほうが有利と言えますね!
ワンルームマンションを複数もつには?
ワンルーム投資は1件だけで終わるのではなく、2件目、3件目というように増やしていくことが可能です。
複数持つことのメリットは、
- 節税効果が高くなる
- 家賃収入が増える
- 分散投資できる
などがあげられます。
複数持つと無税も可能!
1件所有すると10万円前後の節税が可能になりますよね。これが2件目、3件目と増えるにつれて節税額も20万、30万と増えていきます。
自分が支払っている『所得税』と『住民税』を調べて、どれくらいワンルームマンションを所有すると無税になるかも調べておきましょう。
↑コチラのサイトでは、年収、扶養、保険料などを入力することで支払っている税金額の目安を調べることができます。
節税が目的にするべきではないですが、無視することはできませんよね!
数が多い分、リスクを分散できる
不動産投資のリスクは、空室リスクと災害リスクです。
一か所に複数の物件所有していると災害が起きたときは、所有物件すべてに被害が出ることになります。
また、その街の人口が減少すると空室になる可能性が一気に高くなります。
これらは、一棟マンションや一棟アパートに投資するときにも同じことが言え、リスクを分散することができないんです。
一方のワンルーム投資は、複数を所有することが比較的カンタンなので、その分リスクを分散させることもできます。
複数所有するためには?
複数のワンルームマンションを所有することはできますが、誰でも簡単に複数を購入できるわけではありません。
不動産投資の場合は『融資』を受けることが前提となっていて、融資を受けられる限度もあるんです。
明確な決まりはありませんが、一般的に
年収の10倍がラインとして設定されています。
年収が500万円の人は5000万円が上限になりますね。
中古のワンルームマンションだと3件~4件ほどです。
とはいえ、必ず年収の10倍になるとは限りません。
金融機関が重要視しているのは、
- 個人属性
- 物件の価値
この2つです。
個人の支払い能力や、物件の評価によって融資の判断が変わってきます。
複数所有=リスクの増加
金融機関の融資を上手く利用することで、レバレッジを効かせて不動産投資ができますね。
しかし、同時にローン総額もどんどん増えることにもなります。
レバレッジを効かせれば効かせるだけリスク大きくなっていきます。
FXを例にするとわかりやすいですね。
最大25倍のレバレッジを効かせることができるので、少ない資金でも大きな利益を狙えますが、同時に大きな損失になる可能性も高くなります。
複数のワンルームを所有する場合は、リスクを十分に理解しておくことが大切です!
みんなは、どんな失敗をしてる?
すでに不動産投資をしている人がどんな失敗をしているのかを分析することで、失敗の可能性を低くすることになります。
自分が失敗しないためにもよ~く理解しておきましょう!
空室が続き、ローンが返済できない
1番多いのが『空室』に関する失敗です。
このような失敗の原因は、
- 利回りを信用しすぎた
- 周辺環境のリサーチ不足
大きくはこの2つです。
前述したように、利回りはあくまでも『参考程度』にしておきましょう!
特に、表面利回りは理想だけの数値で全くアテになりません。
周辺環境を事前にリサーチしておくことで、空室リスクが高いか低いかもある程度わかるようになります。
駅にどれだけ近いか?
生活の利便性はどうか?
これらは当然調べておくべきことですね!
そのほかにも、ワンルームマンションは自分が購入予定の部屋以外にもたくさん部屋があります。
他の部屋はどれくらい埋まっているか?などもリサーチしましょう!
当初の計算では上手くいく予定が…
購入前の計算では、上手く賃貸経営ができるはずだったのに、いざ始めてみるとキャッシュフローが上手く回らなくなるパターンです。
この失敗によっくある原因が、
- 節税ありきで計算していた
- 家賃相場の下落
- 修繕費などの出費
これらが挙げられます。
前述したように、節税の効果は年数が経過するごとに薄れていきます。当初の計算と違ってきて当然ですね。
また、家賃相場についても年数とともに下落していくのは当然のことです。
私たちが引っ越しのために物件探しをしている時を思い出してみてください。築年数と家賃は明確に比例していましたよね。
購入したワンルームマンションの家賃がずっと同じままとは考えず、下がった場合のキャッシュフローも事前に計算に入れておきましょう!
売りたくても売れない
物件価格が上昇していた場合は、売りたくても売れない状況にはなりにくいです。
が、物件価格が下がっている状況では『売れない』状況にもなってしまいます。
1500万円で購入した物件を1000万円で売ったとしても、ローン残高が1300万円残っているとなかなか売れないですよね。
賃貸経営が上手くいってないから、早めに見切りをつけようとしても売れないんです。
また、すぐに現金が欲しい場合でも、不動産を現金化するには時間がかかるものです。
不動産は『流動性が低い』と言われていますね。
ワンルームマンションは流動性が高いとされていますが、株や投資信託、外貨などに比べると極端に流動性が低くなります。
まとめ
人気を集めているワンルームマンション投資で重要なポイントは、
リスクの理解と失敗の原因を知ることです!
ワンルーム投資自体は私も個人的に3件所有していますし、オススメできる投資方法です。
将来の年金対策としても、収入を上げるためにも不動産投資についてしっかりと知識を付けていきましょう!
↑不動産投資を始める方法を具体的に解説しています!
イメージアップや勉強のためにも一度読んでみてくださいね。