多くの職場で見られるやりとりに、
『すいません。』
『いやいや、すいませんじゃねーだろ!?』
『・・・すいません。』
このようなやりとりを経験した人や目にした人って多いと思います。
先輩・後輩、または上司・部下という立場がある以上、指導することは必要なことです。
本来であれば、指導する側もされる側も、『指導』によって成長していくべきですが、実際は成長をともなわない指導が横行しています。
リーダーシップとマネジメントを少しでもいいから学ぶ
老害とされる人は、あなたの身近にいますか?
SNSを眺めていると、老害に関するコメントは多くみられますし、実際に私の周りにもいます。
そんな、『老害』に言いたいのは、
リーダーシップとマネジメントを少しくらい勉強してみたら?
ということです。
別に専門書でなく『入門書』でいいので読んでみると、昔と今では考え方そのものが違うことに気が付くはずです。
日大ラグビー部の監督と、青山陸上部監督の違い
青山学院陸上部の原監督の指導方法で特に目立つのが『コミュニケーション』です。
体育会と言えば、先輩後輩の上下関係が厳しかったり、監督の言うことは絶対、1年から先輩に話しかけるのはありえない。
などなど。
しかし、原監督の指導はとにかく『コミュニケーション』を取ることを重視していて、選手と監督は和気あいあい、上下関係もない。しかし、ルールには厳しいのが特徴です。
日大ラグビー部の元監督といえば・・・。言うまでもない、昔ながらの古い体質に縛られた指導法ですね。
明日から意識する5つのこと
伝えたいことの1割しか伝わらない
『前にも言っただろ!』
『〇〇しろって指示しただろ!?』
指示する側からすると、このように思ってしまうのはよくあることでしょう。
しかし、人は忘れる生き物です。
10言って、1伝わる。
人間は忘れてしまう生き物なので、何回も根気よく伝えることが大切です。
しかし、人は何度も同じことを言われると『不快』になってしまう面倒くさい生き物でもあります。
そこで、伝えつときのポイントですが、
- 相手がどれくらい理解しているか確かめる
- 目的を伝える
- モチベーションをあげる
これらのことを意識して伝えるだけで、相手の記憶に残りやすくなります。
『これ、やっといて!』
これだけの言葉で指示を出す人がいますが、なんのためにその仕事をするのかがわからないとやる気も出ませんよね?
あなたの指示は、『伝えたつもり』になってないでしょうか?
模範を示す
山本五十六という人物の有名な言葉に、
『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ・・・』と続く言葉があります。
模範を見せることにより、相手に具体的なイメージをもたせることができます。
初めてやる仕事や、特に新入社員のころはわからないことだらけです。
自分の感覚で指示を出しても、相手には伝わりません。
また、日々の姿も模範を示すことになっています。
部下は、あなたが考えている以上に上司や先輩のことをよく見ています。
『自分ができてないくせに、人のことを指導するなよ!』
このように思ったことはありませんか?
部下や後輩から常にみられていることを意識して、自分の今までの行動や仕事に対する姿勢、私生活を見直してみましょう。
しゃべるな!聞け!
指導するとなると、一方的にしゃべって相手のしゃべるチャンスを与えない人がいます。
指導をするということは、何か問題があり、それについて何が問題で、どのような対策や改善策があるのかを伝え、導くことです。
- 相手がなぜ失敗したのか?
- なにを考え、失敗したのか?
- なにに悩んでいるのか?
このように、相手の状況を知っておかなければ良い指導はできるわけがありません。
相手の事情をわかろうとせずに指導していては、相手にとっても成長がなくなってしまいます。
失敗して悩んでいる姿を見たら『成長させるチャンスだ』と考え、まずは相手の話を聞きます。そして、答えを教えてあげるのではなく、ヒントを与え、相手に考えさせ、答えを導かせるのが、良い指導です。
これは、コーチングにも使われる手法で、手間がかかると思われますが、大きな成長のチャンスにもなります。
指導時間の7割は聞くことに使い、残りの時間で相手を導くように意識していきましょう。
いつも機嫌が良く、余裕があるように見せる
部下や後輩は、あなたよりも経験に劣り、悩んだり、仕事に行き詰まることがあります。
そんなときに、部下から相談される上司とは、どんな上司でしょうか?
- いつも不機嫌で、関わりたくない人
- 忙しそうで話しかけにくい人
- すぐに怒る人
このような上司や先輩には、自ら相談しようとは思いません。
常に機嫌よく、余裕を見せるのは難しいことですが、そんな上司に部下は相談をしてくるんです。
仕事で行き詰って、どうしていいかわからないときに、心理的な原因で上司に相談できないのは、仕事の効率が非常に悪くなります。
『あの人に相談するとおこられるからなぁ』
このような理由で、相談に行けない部下は、思っている以上に多いんです。
あなたの職場を見渡してみて、部下に頼りにされている人、信頼されている人はどんな人か観察してみましょう。
常にイライラしている人や、すぐに怒る人は、部下から相談されていないはずです。
目的・目標を具体的にする
有名な話しに、
ある3人の石職人に、あなたの仕事はなんですか?と聞いたら、
1人目は、『石を積むことです』
2人目は、『壁を作ることです』
3人目は、『大聖堂を作ることです』
このように、同じ仕事をしているのに、それぞれが考えている『自分の仕事』の捉え方が違います。
この3人の中で、1番良い仕事をするのは、何人目の石職人でしょうか?答えはもちろん3人目ですね。
このように、何のために今の仕事をしているのか?を明確にすることで、仕事の効率やモチベーションは全然違ってきます。
特に、最近は仕事をする意味や目的がハッキリしないと納得して仕事に取り組まない人が増えてきました。良い意味で合理的な人ですね。
まとめ
会社あるあるを川柳風にして、記事タイトルにしましたが、マネジメントやリーダーシップといった分野に興味がない人が目立つような時代になってきました。
一昔前までは、当たり前のことが今は通用しなくなっています。
平成の30年間で日本は経済成長スピードが圧倒的に落ちました。バブル崩壊の影響もありますが、個人一人ひとりが『成長』と『挑戦』をしなくなったからではないでしょうか?
その原因の1つに『老害』の存在があります。
古い考えに縛られ、自分たちが活きた時代の常識を若い世代に押し付けた結果が今の日本の姿に繋がっているとは考えられませんか?
これからは、
- グローバル
- AI
- ダイバーシティ
これらが重要なキーワードになってきます。
これからを生きる若い世代はもちろん、『老害』と言われてしまっている世代の人たち時代の流れに取り残されないようにしなければなりません。
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