人生100年時代
多くの雑誌やニュース、テレビで数多く取り上げられ、聞きなれた言葉になってきましたね。
今までは、『人生80年』がキーワードになっていて、その80年を具体的に表すと、
- 産まれてから就職するまでの学生期間が約20年
- 就職して、定年を迎えるまでが約40年
- 退職してから老後の生活が約20年
これが一般的な人生とされていました。
しかし、今後は、+20年の人生が加算されることになります。
この20年をどのように生きていくのか?そして、働き方はどうなっていくのか?
人生100年時代の働き方
寿命が延びることは本当にデメリットなのか?
平均寿命がどんどん延びていき、『人生100年時代』という言葉をいたるところで目にするようになりました。
そこで語られているのは、
- 年金が少なくなり、生活できなくなる
- AIにより、仕事がなくなる
- 医療費の高額化
- 介護問題
このように、悲観的な言葉が多くなっていて、なんだか気分も沈んでしまいますよね。
でも、寿命が延びることって、素直に考えたら『良いこと』ではないでしょうか?
今までよりも『20年分も人生を楽しめる!』
ポジティブに考えれば、人生100年時代は良い未来と考えることもできますね。
しかし、人生を楽しむためには、多くの課題や、今やるべきことがあります。誰でも幸せになれるとは限りません。きちんと準備していた人、行動した人だけが『人生100年時代』を本当の意味で楽しむことができると考えられます。
キレイごと抜きに『お金』は大切!
日本では、お金に対するイメージが欧米に比べ悪いですよね。
人よりも多くのお金を稼ぐこと、お金のことばかり考えている人はあまり良い印象を受けません。
しかし、『お金』は人生を豊かにするために絶対に必要な要素です。
『本当に自分がしたいことをやって満足して生きていければお金なんて重要じゃない!』
たしかに、自分のこと好きなことを仕事にしていけば、お金は重要じゃないと感じますが、お金がないとできないことがたくさんあるのも事実です。
生きるためにお金は絶対に必要な要素なんです!
人生100年時代にどう備えるか?
人生が+20年になるとは、それだけ『多くのお金』が必用になると言えます。
今までの感覚でいると、『お金』に苦しめられる人生100年になってしまいますね。
寿命が延びて、以前は老人とされていた年齢でも元気で若々しい人が増えてきましたね。
単純に老後が20年増えるのではなく、働く時間が10年分増えて、老後が10年分増えると考える方が合っているような気がします。
そして、働く時間が10年分増えることと、最近話題になっている『副業』や『AI』は非常に深い関係になっていきます。
AIによる私たちの影響とは?
AI(人工知能)は近年、急激に成長していて、これからどんどん私たち人間の仕事がAIに奪われてしまうと言われています。
野村総研が、
『日本の労働人口の約半分がAIやロボットで代替えできる』と発表し話題にもなりましたね。
この発表には賛否両論あり、本当に半分の仕事がAIに取られるという確証はありません。というか、今の時点ではだれにもわかりません。
しかし、今後AIに奪われると考えられる仕事は現実味を帯びてきています。
なくなる職業
現在のAIの主流は『ディープラーニング』と呼ばれると呼ばれる技術が多くを占めています。
ディープラーニングとは、大量のデータや規則性から判断や予測を行う『機会学習』を発展させたもので、精度をあげるために大量のデータが必用とされているものです。
つまり過去の経験やデータから答えを導きだすものですね。
コンピューターの記憶力と計算能力、正確性は人間とは比べ物にならないですよね。
ということは、データから判断できることや、結果が決まっているもの、単純作業は現在のAIの超得意分野となるんです。
このことから考え、AIが得意とする仕事は、
経理、事務、受付、データ起こし・入力などです。
これから、銀行などで人員削減が激しくなっていくことは簡単に予想できますね。
経理に関しても、『会計ソフト』の進歩により、専門的な簿記の知識がなくても経理が務まるようになりましたね。私も『日商簿記2級』を持っているのですが、大切なのは簿記の知識よりも、ソフトを使いこなすスキルだと感じます。
なくならない仕事
反対になくならない仕事の代表例は『クリエイティブな仕事』です。
AIは過去のデータに基づいて判断するので、これから作られる『新しいこと』については判断することができません。
また、AIが発達していくと問題になってくるのが『法律と責任問題』です。
例えば、自動運転が発達していったとしても、もしも事故が起こった場合の責任は誰が取るのでしょうか?
医療行為をAIが行い、事故が起こった場合の責任は?
このように、『法律と責任』に関する分野では、まだまだAIが代替えするような時代にはならないと考えられます。
歌手やアイドル、俳優・女優もAIに代替えされることはないですね。『生身の人間』がやることによって価値が生まれる分野も今後しばらくは安心と考えられます。
AIを使いこなせる人が生き残る
AIによって、仕事が奪われるといった、悲観的な意見が多いですが、AIを使いこなすスキルを身につければ自分にとって、非常に強力なスキルとなります。
でも、AIを使いこなすって難しくない?
このように考えてしまいがちですよね。
でも、AIは誰にでも使うことができるようになってきているんです。
その1つに『ウェルスナビ』というAIによる資産運用があります。
AIが判断して、自動で資産運用を行ってくれるんです。
投資では、テクニカル分析という手法があります。
過去〇〇日の動きから今後を予想するといったものですね。
テクニカル分析の多くは『過去のデータ』に基づくものです。
つまり、AIが最も得意とする分野です。
ウェルスナビを使えば、AIを駆使して投資による資産運用を行うことができ、AIを使いこなすことにもなります。
副業との向き合い方
副業を原則容認するという企業が2017年1月では約25%ほどでしたが、2018年3月には約55%に急激に多くなりました。
今後も『副業容認』の企業はどんどん増えていくでしょう。
では、あなたの副業に対するイメージはどういったものですか?
多くの人が、主収入25万円+副収入5万円
このような、主収入よりも少ない収入とイメージを持っているのではないでしょうか?
ここで、アメリカのフリーランサーの推移を紹介します。
現在のアメリカの被雇用者は1億270万人で、フリーランサーは5730万円と全体の3分の1程の数です。
しかし、2025年には、被雇用者とフリーランサーの数は同じになるとされています。
日本では、フリーランサーは一般的ではありませんが、アメリカでは一般的となっているんです。
グローバル社会となった今、日本も遅れてですが同じ流れになっていくことが予想されます。
そこで、私が提案する『副業』は複業です。
複数の仕事、スキルで働いていくことですね。
1つの仕事では、倒産やリストラの『リスク』に備えることができませんが、3つ、4つの仕事だと、たとえ1つの仕事がなくなっても収入がなくなることはありません。
私は『投資』に関する内容の記事を中心に執筆していますが、投資で最も重要なのは『リスク分散』だと伝えています。
仕事も投資と同じでリスクを分散させることが重要で、複数の仕事やスキルを持つことが重要だと思います。
始めるのは早ければ早い程いい!
複数の仕事を持つことは『早ければ早いほどいい!』と言えます。
またまた、投資の話になりますが、『複利』という投資では重要な考え方があります。
投資で得た利益を、再投資して投資する元手をふやして利益をふやしていくという仕組みです。
複業も同じで、早いうちから『新しい仕事』に挑戦していくことが必ず大きな成長につながります。
その成長は積み重なり、どんどん大きなスキルになっていきます。
40歳からプログラミングを学ぶのと、20代からプログラミングを学ぶのはどちらがいい?と聞かれると100%、20代から始める方がいい!となりますよね。
さらに、副業をすることにより、本業のスキルアップにもつながります。
時間的に厳しいという理由で、副業を考えない人がいますが、副業をやると時間の使い方も効率的になりますし、そもそもスキルがアップして時間に余裕が出てくるはずです。
実際、私も仕事とブログ運営を2軸にして生活しています。さらに3人の息子のシングルファザーです。
このような状況でも毎日2時間は『ブログ』に時間を費やすことができていて、『時間』を意識して仕事も効率的になりました。
まずは『やってみる』ことから副業に取り組んでいきましょう。
私たちの年金はどうなるのか?
ここまで、AIや副業に関して書いてきましたが、人生100年以上で重要なポイントとして『年金問題』があります。
人生80年から、人生100年になり、20年を加味して人生を考えていかなければなりません。
20年のうち、10年は『働く』、残りの10年は『老後』と考えると、『年金問題』は非常に重要になってきます。
これから年金は絶対に少なくなる
当ブログで繰り返し伝えていますが、日本の年金は必ず減額されていきます。
少子高齢化はすでに避けることのできない問題で、それにより労働人口は必ず減ります。
働き手が少ない=年金の減額
こうなるのは明らかです。
年金は自分で用意するのは、つみたてNISAやiDeCoからわかる通り、国の要望と考えることができます。
『自分年金作り』が人生100年時代に重要なポイントです。
オススメの年金作り
FP資格者として、ブログを運営しているので、年金に関しては自信があります。
年金はFPの基本中の基本ですからね。
そんな私がお勧めするのが、iDeCoです。
職業によって、積み立てることのできる金額に違いがありますが、ほぼ全ての人が加入することができる制度です。
積み立てる掛金が全額が所得控除でき、節税効果が非常に高いのが魅力です。
60歳まで運用して資産を増やしていき、運用した資金を切り崩しながら年金として受け取っていきます。
受け取り時も公的年金等控除として節税することもでき、税制面で非常に優れていると言えます。
また、自営業の人にオススメしたいのが、国民年金基金です。
イデコとの大きな違いが『終身型』という点です。
イデコは積み立てた資産を切り崩しながら年金として受け取っていく制度ですが、国民年金基金は切り崩しではなく『終身』で年金を受け取ることができます。
終身とは、死ぬまでってことですね。
人生100年時代で、長生きのリスクが高まるので、『終身型』の国民年金基金もオススメです。
まとめ
人生が100年になることは、寿命が延び80年では足りなくて出来なかったことを出来るようになり、単純に考えると『良い事』です。
しかし、それは『お金』にゆとりがある場合です。
AIにより仕事を奪われ、年金の受給額も少なくなり、副業の経験もない。
このような状況になった場合、人生100年は苦痛の100年と感じてしまいます。
他人事ではなく、自分のことなので、1度真剣に『人生100年時代』にどうやって備えるべきかを考えてみてはどうでしょうか?