NISAが始まったのが2014年なので、もう5年程経過していますね。
テレビでも宣伝されていましたし、銀行に行けば必ずと言っていいほどNISAという単語を目にしますね。
でも、NISAを利用している人はかなり少ないように思えます。
金融庁の調査では、29年末の時点で約1077万のNISA口座が開設されていると公表されています。
前年のデータを見ても、口座数はほとんど変わらないことから、NISAを利用している人は、ある一定の人に限られていることがわかります。
つまり新しくNISAを利用しよう!という人が圧倒的に少ないんです。
これは、NISAに対する知識がないことと、投資に対して意欲的でないためだと考えられます。
最近は、どんどん投資をしようという国の政策もあり、どんどん投資を促すような商品や制度が整備されていっています。
しかし日本は、先進国でありながら投資に関しては、他の国にかなり遅れを取っています。
最近は働き方改革がどんどん進められていますし、時代は変化しつつあります。ハードルが高いと思われている投資も当たり前の時代がすぐにやってくると予想できます。
そんな時代に備えるためにもNISAはとても有利なものです!
NISAにメリットはない!?自分にあった制度か見極めるためには?
NISAって?基本的なことを学ぼう!
まずはNISAがどういったものなのかを知っておきましょう!基本的なことを知らなければNISAを深く理解するすることは難しいですし、上手に活用することもできません。
NISAは非課税
まずは、なんといっても非課税という点です。
われわれは、収入があれば所得税を支払っています。給料をもらえば、給与所得として所得税が課税されますし、国民年金や厚生年金にさえ、所得税が課税されています。
銀行預金の利息で得た利益にも課税されますし、もちろん株や債券の利益にも所得税が課税されます。
ありとあらゆる収入に、所得税は課税されるんです。
所得税の金額は少々、複雑になっていて、所得の種類によって計算方法も違うのですが、ここでは所得の20%が所得税として納めなければならないと覚えてもらえれば大丈夫です。
例えば、株を50万円買って、100万円で売ったら差額の50万円が譲渡利益という『利益』になります。所得税の20%は10万円なので、40万円が手元に残り10万円を税金で納めなければなりません。
けっこうな金額になりますよね。
でも、NISAを使えば税金がタダになるんです。
50万円の利益は、そのまま50万円を手元に残すことができます。
確定申告はしなくていい
株式や債券で利益が発生したら確定申告をしないといけないのでは?と思う人もいるかもしれませんがNISAを使えば必要ありません。
毎年、確定申告の時期になると税務署の前には行列ができていますし、手続きも面倒です。それに慣れていたり分かっていないと時間もかかりストレスも大きくなります。
NISAはこういった面倒なこともしなくていいんですね。
NISAには期限がある
NISAは2014年に始まりましたが、この先もずっと使えるわけではなく、2023年までの期限付きの制度です。
あんまりのんびりしていると、いざ使いたいと思ったときには、期限切れなんてこともあり得るので注意が必要です。
利用限度額がある
NISAは非課税で投資ができるので、どんどん使おう!と思っても、限度額が年間120万円までと決まっています。
NISAは投資家のために作られた制度ではなく、投資初心者のために作られたものです。少しでも投資を身近に感じてもらい経験してもらうために作られたんです。
これは、国も投資について意欲的ってことですね。
NISAを使える人や条件は?
日本に住んでいる20歳以上の人が対象です。NISA口座は1つまでしか持つことができないですし、開いた口座は1年間変更できません。
また、非課税の対象になるのは配当金と売ったときの譲渡利益になります。
NISAは3種類ある
ここまで紹介してきたのは一般NISAと呼ばれるものですが、実はこのほかに2つのNISAがあります。
ジュニアNISAとつみたてNISAです。
ジュニアNISAとは
ジュニアNISAは0歳~19歳までが開設できるもので、口座の管理は基本的に親がすることになります。
金額も年間80万円までと一般NISAより少なく、5年間が運用期間となります。運用期間は一般NISAと変わらないのですが、途中で払い出すと課税されることになります。
ジュニアNISAは子どもの教育費のために作られた背景もあるので、途中払い出しは課税されてしまうんです。
また、将来のために子供に投資を経験させようと考える親が、口座開設しているケースも多いです。
小さいころから投資なんて・・・と考える人も多いかもしれませんが、これからの時代の流れを考えると私は賛成です。絶対に将来のためになると思います。
つみたてNISAとは
20歳から利用でき、年間40万円までが非課税枠として利用可能です。
一般NISAと利用できる年齢が同じなので、どちらか1つのNISAを選択することになります。
*一般NISAとつみたてNISAは併用できません。
年間40万円までと少額ですが、つみたてNISAは2037年まで利用できます。一般NISAやジュニアNISAは2023年までですが、つみたてNISAは長期間にわたり利用できるので、長期の資産形成に向いています。
また、投資できる商品は金融庁が認可したものなので、安定性のあるものになっています。低水準の手数料や頻繁な配当金の支払いがないものなっているため、得られる利益も少なくなりやすいのがデメリットとなります。
ただし、低リスクなので初心者向けですし、コツコツとお金を貯めたい人向けの制度になっています。100円から始められるものもあるので本当に初心者向きだと言えますね。
NISAの5つのメリット
NISAの基本的なことは理解できたかと思います。
では、NISAのメリットはなんでしょうか?
ここまで記事を読んでくれた人ならもう理解していると思いますが、あらためてメリットを挙げると、
- 非課税で投資ができる
- ジュニアNISAを考えると、何歳からでも投資を始められる
- 投資という貴重な体験を低リスクで経験できる
- 5年間の短期間、または20年間の長期的な資産形成ができる
- 面倒な確定申告が不要
これらがNISAの最大のメリットと言えます。
また、非課税投資で、最近話題になっているのがiDeCo(イデコ)ですね。
こちらも利用限度額が決まっていて、将来に向けて資産形成をすることができ、似たようなものだと思っている人もいますが、最大の違いは、
お金を受け取るタイミングです。
一般NISAやジュニアNISAは5年間の運用ですし、2023年12月末までの限定的な制度です。
一方のiDeCoは、60歳までお金を受け取ることはできません。
老後の年金の上乗せを目的とした非課税制度がiDeCoであり、
投資を経験し、5年間の短期間で資産形成を目的としているのがNISAです。
つみたてNISAは長期間で似ていますが、20歳で始めた場合は40歳前後でお金を受け取ることになるので、受け取りタイミングがiDeCoとは違ってきますね。
iDeCoについてもっと知りたい方は『iDeCo初心者必見!知っておきたい基本の仕組みとメリット』を読んでみて下さい。
まとめ
NISAは始まってから4年がたっていて今さら人に聞けなかったり、制度について知らなかったら恥ずかしい思いをする場合もあります。
これからは投資が当たり前の時代になってくるのが予想できますので、今のうちに投資を経験することは非常に有意義な経験になります。社会人の利用はもちろん、中学生や高校生も投資を経験でき、将来のアドバンテージになります。
一般NISAとジュニアNISAは2023年までの制度なので、もし興味があるなら、口座を開設して少額から始めてみてはどうでしょうか?