iDeCoやNISAにより、以前よりも投資がグッと身近な存在になりましたね。
日本は、先進国に比べると投資に対する知識や意欲が低く、銀行貯金に対する依存が高いのが特徴です。
しかし、今は超低金利の時代です。
100万円を貯金していても得られる利益は微々たるもので、ATMでの引き出し手数料1回でなくなってしまうほどです。
投資はリスクが高くギャンブルのようなものというイメージがありますが、きちんと学習して正しい知識を身につければそんなイメージも変わります。
貯蓄=貯金
これは崩れつつある常識だと私は思います。
ということで、今回は年齢別による投資のやり方について紹介していきます。
当然、20代と60代の人とでは、投資の目的も違ってくるので参考にしてください。
投資で失敗しない、年齢別の投資方法とは?
まず、初心者が投資を始める場合、いきなり大きな金額で投資することはオススメできません。
まずは少額から始め、投資を肌で感じ、知識と経験を積むことが優先されます。
そんな初心者にピッタリな制度がご存じのとおり、
iDeCoとNISAです。
どちらも非課税というメリットと少額が基本の制度となっていますので初心者にオススメの投資方法です。
20代~30代の投資スタイル
若い年代の人は守りのスタイルよりも攻めの投資スタイルが向いています。
老後までの期間も長いですし、大きな資産を築くことのできるチャンスもあります。
ただし、攻めの投資スタイルといっても限界いっぱいまで投資にお金をつぎ込むのではなく、あくまでも余剰資金で投資を行うことが基本です。
投資をするときにオススメの商品は、投資信託を通した株式です。
国内株式だけではなく、新興国株式や中小型の株式を取り入れて、ある程度のリスクをとりながらも堅実に利益を狙うスタイルです。
インデックス型の投資スタイルよりも、より大きな利益を目指すアクティブ型の投資スタイルが20~30代の若い人が投資すべき投資信託になります。
40代の投資スタイル
40代は投資をできる期間もそれなりに長いのですが、定年も見えてくる年代です。
若い世代のように攻めのスタイルも必要ですが、守りも取り入れたバランス型の投資スタイルがオススメです。
バランス型とは、債券や国内株式などリスクの少ない商品を組み合わせて投資スタイルです。
株式と債券の比率は50:50を目安に資産構成を考えていきましょう。
お金を増やしつつも、しっかりとお金を守りながら投資をしていくことが大切です。
50代の投資スタイル
50代は定年退職が目前に迫っているので老後を見据えた投資が重要です。
基本的には攻めの投資スタイルを抑えて、資産を守る投資スタイルに比重を移していきます。
株式20~30%として、残りは債券を中心に組み立てていきましょう。
60代の投資スタイル
60代は多くの人が定年を迎え老後の生活になっています。
また、iDeCoを利用することもできなくなっています。
ということで、60代から投資を始める場合はNISAを利用することになりますね。
60代は、大きな利益を狙うよりも堅実に確実に資産を増やす投資スタイルになってきます。
株式などの比率はできるだけ低くして、債券を中心とした堅実な商品に投資していきましょう。
投資するときのポイント
投資をするときのポイントは、まずは信託報酬と手数料です。
特に若い人ほど注意が必要です。
長い期間、投資を行うことになるので、毎月のわずかな手数料も何十年も積み重ねていくと大きな金額になります。
最近は手数料無料という証券会社も多いので検討してみましょう。
また、信託報酬も重要なポイントになります。
信託報酬で示されている%は、利益に対する%ではなく、積み立てている掛金に対しての%です。
低ければ低いほどいいというわけではなく、投資信託の実績や成績を加味して信託報酬が割安か割高なのかを見極める必要もあります。
投資は複利で最大限の効果を発揮する
投資による複利は、
投資によって得られた利益を全て再投資することです。
たとえば毎年1個の卵を産むニワトリを飼っていたとします。
毎年1個の卵を食べてしまうと、その後も毎年1個の卵しか手に入れることができません。
しかし、卵を食べずに孵化させるとどうでしょう?
2羽のニワトリが2個の卵を産んでくれるようになります。
その2個の卵も孵化させると、その先は4個の卵を手に入れることができます。これが複利のすごさです。
有名なアインシュタインも『複利は人類史上最大の発見』と言っているくらいです。
では、毎月1万円を年利3%で20年間コツコツと積み立てた場合で確認してみましょう。
まず、複利を利用せず単純に積み立てていくと、20年間で240万円になります。
では、複利で運用した場合はどうでしょうか?
なんと同じ20年間で328万円にもなります。
88万円も差がでてきます。
これが、毎月3万円の積み立てだと、260万円もの差が出ます。
このように、投資をするときは複利運用で投資するのが最大の効果を得ることができます。
まとめ
20~30代は株式を中心とした攻めのスタイルで資産をどんどん増やしていくことも目標にしていきましょう。
投資する商品は株式100%にしてもいいでしょう。
新興国株式や中小型の株式や、新規公開株を狙い大きな利益を狙ってみるのもいいでしょう。
40代になってくると、攻めてばかりではなく、老後を見据えた守りの考え方も必要になっていきます。
債券などの安全な金融商品も組み込みながら資産を構成していきましょう。
50代以降は守りを中心に考え、債券に重きを置きながら運用していき、減らさない投資を考えていきます。
このように、投資は年齢によってスタイルが大きく変わってきます。
また、最も大切なことは、
投資に回すお金はあくまでも余剰資金で行うことです。
テレビなどのメディアでは投資で億単位を稼ぐといった内容のものが取り上げられていますが、そんな人は一部の人だけです。
余剰資金も、貯金するお金を全て投資に回すのではく、貯金もある程度しながら投資をするスタイルが大切です。
余剰資金がないという場合でも、ネット証券では100円から投資できるところもあるので、少額から初めていきましょう。