確定拠出年金を始める場合、証券会社や金融機関の選び方など、悩むポイントやわからないところは色々あると思います。
また、会社員や公務員は加入方法が特殊なので、注意が必要です。
ということで、確定拠出年金(イデコ)の加入までの流れを確認していきましょう!
確定拠出年金(iDeCo)の始め方!会社員や公務員はココをチェック!!
確定拠出年金はiDeCo(イデコ)と呼ばれているものですね。
掛金の全額を控除できたり、老後の備えを、運用をしながらコツコツ準備していくもので、最近は注目を集めていて認知度も高くなってきましたね。
詳しい仕組みは、
コチラの記事でメリットとデメリットをしっかりと理解してから、確定拠出年金に加入しましょう。
会社員や公務員がイデコを始める方法
イデコはほぼ全ての人が加入できる制度ですが、自由に加入できるわけではありません。
職場に届け出を提出しなければならず、これが原因でイデコ加入をやめてしまうケースもあります。
職場が事業所登録をしているか確認する
会社員や公務員がイデコを始めるためには、勤め先が『事業所登録』を済ましている必要があります。
事業所登録は、国民年金基金連合会に対して申請し、
- 企業年金を実施しているか?
- 厚生年金の加入者か?
を申告するためのものです。
企業年金を実施しているとイデコの掛け金の上限額も変わりますね。
また、イデコは国民年金保険料を納めていないと加入することができません。
*厚生年金保険料には、国民年金保険料も含まれています。
勤め先が事業所登録完了すると、『事業所番号』の通知がきてイデコを始めることができるようになります。
まずは、勤め先に『事業所登録の有無』を確認してみましょう!
勤め先で、自分が初めてのイデコ加入者の場合
勤めている職場で、あなたが初めてのイデコ加入者になる場合は、
「事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書」
を担当者に渡すと、事業所登録がスムーズに行えます。
これは、口座開設を行うときに『資料を請求』するともらえます。
イデコの支払い方も確認しておこう!
イデコの支払い方法には、
- 個人払込(口座振替)
- 事業主払込(給与天引き)
の2種類の方法があります。
口座振替は、税金の手続きは年末調整で行い、毎月の給与は変更点はなくなります。
一方の天引きは、毎月の給与から源泉徴収をするので給与にも変更があります。
注意したいのが、『掛け金を変更』する場合です。
口座振替の場合は、個人の口座から引き落とされるので特に影響はありませんが、
天引きの場合は、掛け金の変更を、しっかりと勤め先に伝えておかないと、
天引き額と掛け金額に差が出る可能性があります。
多くの事業所が『口座振替』を選択していますが、勤め先によって違ってくるので確認しておきましょう!
マッチング拠出をしていると加入できない
マッチング拠出とは、
企業型確定拠出年金の掛け金を、自分の給与から上乗せできる制度のことです。
イデコとマッチング拠出は併用することはできません!
企業型確定拠出年金とイデコは併用できる
マッチング拠出との併用はできませんが、企業型確定拠出年金との併用は可能です。
ただし、企業型確定拠出年金の規約に『イデコとの併用が可能』の趣旨の文言がないと併用できないので、しっかりと確認しておきましょう!
掛け金の限度額を確認しよう!
公務員の上限額は、
月額12,000円です。
会社員の場合は、
企業型確定拠出年金がない場合は23,000円
企業型確定拠出年金がある場合は12,000円です。
どこで口座を開設するか選ぼう!
確定拠出年金は、毎月決まった額をコツコツ積み立てて運用していくものです。ということで、運用する『積立口座』を開設しなくては、イデコを始めることはできません。
通常の口座とは違い、専用口座を用意する必要があります。
専用口座は証券会社や金融機関で開設することができますが、いくつか選ぶポイントがあります。
取扱い商品で決める
確定拠出年金と言っても、投資する対象は数多くあります。
投資信託や債券、定期預金、REIT、株式など種類はたくさんあり、自分が興味がある又は知識がある投資先を選択するといいでしょう。
イデコを取り扱っている金融機関によって、扱っている投資先は様々なので、自分が投資しようと思っている商品があるかどうかが選択のポイントになってきます。
手数料で選ぶ
金融機関や証券会社、商品によって、手数料は違ってきます。
手数料だけを比べると、一見するとそこまで大差がないように思えますが、イデコは60歳まで長い付き合いになるものです。
1回の手数料が少ししか違わなくても、長い期間(20年や30年)で考えると大きな差になってきます。
また、イデコで『定期預金』を選択すると手数料によっては、ほとんど運用による利益を得られないなんてことにも。
手数料って意外と重要なんですね。
年齢によって選ぶ
これは、実際に商品を買う段階で大きく影響が出てくるのですが、年齢によって投資する対象や運用方法は違ってきます。
簡単に言うと、20代30代は、ある程度のリスクを取って、資産を増やすことをメインとして商品や運用方法を選ぶことをオススメしていますが、50代などの老後がすぐそこまで来ている年代の人は、増やすよりも安全に残すことを重点に運用していく必要があります。
詳しくは、コチラの記事で確認してもらうとして、年代によって選択すべき商品は大きく変わってくるので、幅広い商品を扱っている金融機関や証券会社で口座を開設するのがいいですね。
サポート対応も重要なポイント
確定拠出年金で初めて投資デビューする人は多いと思います。
最初の投資というのは、わからないことや不安だらけなものですよね。
そこで、電話やメールでの対応はしてくれるのか?実際に店頭でスタッフにより説明してくれるかなどが重要なポイントになってくるかと思います。
特に、今はインターネットだけで口座開設や取引をできる時代です。手数料が安いのがメリットですが、全てのことを自分で調べて自分で決めなくてはいけません。
ということで、不安がある人は、対面や電話でのサポート体制が充実しているかが大切になってきます。
ただし、対面や電話でオススメ商品を聞くと、あなたにとってのオススメ商品ではなく、金融機関や対応しているスタッフにとって都合のいいオススメ商品を紹介されることもあります。
このへんを見極めるためにも、ある程度の知識は必要ですし、自分で調べて考えることに十分に慣れておく必要もあります。
公務員や会社員の場合
多くの場合、会社員や公務員の人は平日は終日仕事をしていますね。
金融機関も基本的には、平日に仕事をして休日は閉店していることが多いです。
ということで、口座開設や取引はインターネットメインのところで、機能が充実している
証券会社や金融機関を選ぶのがいいと言えますね。
取引口座が決まれば資料請求
前述しましたが、ネット口座は、投資初心者にとっては不安もありますが、手数料や手軽さを考えるとオススメです。
ネット口座の場合は、スタッフに気軽に質問ができないので、自分で調べて決めなければならないのがデメリットだと感じる人がいるでしょうが、対面式の口座の場合も結局は自分で調べて決めなければなりません。
また、これからは『投資』がもっと身近で当たり前のような時代になってくる予想もされています。
今のうちから投資に慣れて、勉強しておくことが将来への、自分への投資にもなりますね。
口座開設に必要なもの
- 基礎年金番号
- 本人確認書類
- 個人型年金加入申込書
- 掛金の引き落とし口座と届出印
まずは、基礎年金番号ですね。
年金手帳や、ねんきん定期便に記載されていますが、わからなければ勤務先に確認したり、年金事務所に問い合わせると調べることができます。
基礎年金番号は、国民年金基金連合会というところにイデコの申請をするために使われるため必要になってきます。
また、マイナンバーも必要と思われている人もいますが、マイナンバーは不要です。
証券口座などの開設には、マイナンバーは必須ですが、イデコは証券口座ではないので必要ないんですね。
あとは、本人確認書類の準備も必要ですね。運転免許証や健康保険証、パスポート、住民票など書類は様々ですが、開設する取引口座によって違ってくるので、ホームページ等で確認しておきましょう。
申請書が届いたら
第1、3号被保険者と第2号被保険者とで、提出書類が違ってきます。
第1号被保険者とは、自営業や農家の人たちのことですね。
第2号被保険者は会社員や公務員の人が該当します。
第3号被保険者は、第2号被保険者の配偶者ですね。
確定拠出年金も年金制度ですので、まずは年金について理解しておくと何かと便利です。
確定拠出年金の加入時に必要なものは、申請書と本人確認書類で、第1、3号被保険者はこの2つの書類で申請することができますが、会社員や公務員である第2号被保険者は、勤務先の証明書が必要になります。
勤務先にあんまり知られたくないと思う人もいるかもしれませんが、絶対に必要なので、覚悟を決めましょう!
別に悪いことや、やましいことをしているわけではないので、自信を持って大丈夫ですよ笑
実際の取引はいつから?
- 証券会社や金融機関を選ぶ
- 資料請求
- 申請書や証明書の提出
3つのステップをクリアしたからといっても、残念ながらすぐにイデコを始めることはできません。
国民年金基金連合会のデータ照合や、取引口座の準備など、だいたい1か月くらいかかってしまいます。
すぐに始めたいものですが、時間がかかるので、口座開設を待っている間に、毎月の積立額や運用したい商品を選んで待つことにしましょう。
まとめ
今回は、確定拠出年金の始め方や取引開始までの流れについて紹介しましたが、イデコで1番大事なことはなんでしょうか?
それは、
- イデコの仕組みをしっかりと理解しておくこと
- メリットはもちろん、デメリットを理解する
この2つです。
老後の資金は、国民年金と厚生年金だけでは不安なのが現状ですよね。
実際、これからの年金受給額はどんどん少なくなっていくことが予想されています。
老後資金は、自分で準備して備えておくことが重要になってきます。