団体信用生命保険が生命保険の代わりになるのは本当か?

団体信用生命保険が生命保険の代わりになるのは本当か?

住宅ローンを組むときに一緒になって加入することが多いのが『団体信用生命保険(団信)』です。

仕組みを簡単に説明すると、

自分が死んだときや高度障害になったときに、残された住宅ローンが無くなるというものです。

残された家族が住宅ローンを背負うことなく、借金0円で物件を受け取ることができます。

不動産投資が生命保険の代わりになると言われるのは、借金0円で収益物件を家族に残すことができるからなんですね!

団体信用生命保険の仕組みがわかったところで、もっと詳しく団信をみていきましょう!

団体信用生命保険が生命保険の代わりになるのは本当か?

団体信用生命保険が、残された家族に負担をかけないものと言われていますが、

  • 団体信用生命保険に入らないといけないのか?
  • 生命保険の代わりになるのか?
  • 家族に負担がないのは本当か?

などを団信のキホンと合わせて、深堀して解説していきます!

3大疾病とは?団信のキホンを知っておく!

団体信用生命保険には、『3大疾病』が保証されているものと、そこに『5つの重度慢性疾患』がくっついてるタイプがあります。

3大疾病は、『がん、心筋梗塞、脳卒中』のことをいい、他の病気に比べて死亡率が高かったり治療費が高いのが特徴です。

3大疾病に特化した保険も多く、保険のセールスマンやテレビCMなどでも有名な病気です。

5つの重度慢性疾患とは?

3大疾病とは別に、

『高血圧、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎』

のことを5つの重度慢性疾患といいます。

団体信用生命保険では、3大疾病と5つの重度慢性疾患をプラスして『8大疾病』を保障しているものがあります。

団信は絶対に加入するもの?

住宅ローンを組むときに金融機関から、まず間違いなく団信への加入を勧められます。そしてほとんどの人が団信に加入していますね。

私も自宅を購入したときに加入しましたし、投資用のマンションを買うときは必ず団信に加入するようにしています。

団信は強制加入ではない!

団信に加入することを条件に住宅ローンを融資する金融機関が多いですが、全ての金融機関が強制加入としているわけではありません。

加入には条件がある

団体信用生命保険は住宅ローンを組んだら誰でも加入できるわけではありません。

保険金額の上限はほとんどの団信が5000万円で、一部のメガバンクは1億円を上限にしています。

この上限金額は住宅ローン1つ1つに個別設定されるものなので、住宅ローンの合計金額が1億円を越えていても、1つ1つの物件が2,000万円や3,000万円であれば団信に加入することができます。

また、団信に加入できるのは『個人』であり、『法人』は加入することができません。

不動産投資で『法人化』している場合は団信に加入することができなくなるので覚えておきましょう!

健康告知はある?

保険に加入するときに必要なのが『健康告知』ですね。

重大な病気等があるのに黙っていたら保険金がもらえなくなるもので、正直に告知するようにしましょう。

ただし、団信では一般の生命保険に比べると健康告知を求められることが少ないのが特徴です。

求められたら正直に答えるようにしましょう!

生命保険の代わりになるのは本当?

不動産投資では、『生命保険の代わりになりますよ』とよく言われている団信ですが、本当に代わりになるのかを考えていきましょう。

注目すべき点は

保険料と受取人です!

生命保険は年齢とともに高額になる

人間年をとると死亡するリスクが高まっていきますね。

そのため、生命保険の保険料も年齢とともに上がっていきます。

若いときに加入していると保険料は安いのですが、年をとって加入すると保険料は高くなってしまうんです。

団信は年齢で保険料がかわらない!

団体信用生命保険は、死亡したときに住宅ローンを支払えなくなるリスクを保障するものです。

2000万円の物件を購入して団信に加入したら、2,000万円の住宅ローンに対して保険が掛けられることになります。

ですので、年齢によって保険料が変わることがないんです。

これが団信の1番の特徴と言えます。

団信の保険料の計算方法

火災保険や地震保険は、住宅ローンとは別に保険料を支払うことになりますが、

団体信用生命保険は、住宅ローンに組み込まれることになり、住宅ローンの金利に団信0.2~0.3%が加算されることになります。

単純に、

『団信に加入すると、金利が0.2~0.3%高くなる』

というふうに考えれば大丈夫です!

年数とともに保険料は安くなる

金利にプラスされるという、団信の特徴から

『住宅ローン残高が少なくなれば保険料も安くなる』ことになりますね。

生命保険の保険料とは全く反対の動きになるんです!

この特徴はかなり重要です!

団信は生命保険の代わりにはならない?

不動産を購入したのが20代のころだと、団信に加入するよりも生命保険に加入したほうがお得になる場合があります。

若いときは生命保険料が安いからですね!

ですので、団信に加入した場合と生命保険に加入した場合の2つを比較して検討する必要があるんです!

単純に『生命保険の代わりになる』とは言えないんです!

保険金の受取人が違う!

通常の生命保険では、保険金の受取人は配偶者や子供、親族になりますね。

でも、団信の受取人は『金融機関』になります。

住宅ローンの残金をチャラにするための保険なので、金融機関に保険金が支払われるのは当然と言えば当然のことですね。

相続税は盲点になりやすい!?

自分が死んだあとに家族に負担をかけないように保険に加入しますが、その保険が実は家族の負担になることもあります。

生命保険で受け取った保険金は『みなし相続財産』として扱われ、相続税の課税対象になります。

しかし、『死亡保険金の非課税』という税制上で優遇されていて、計算方法は

500万円×法定相続人=非課税金額

になります。

3,000万円の保険金を妻、子2人で相続すると、

500万円×3=1,500万円

3,000万円ー1,500万円=1,500万円が課税対象になります。

一方で、団信により住宅ローンが完済された不動産を相続すると、その不動産に対しても相続税がかかります。

不動産を相続する場合は、物件の価格がそのまま相続金額になることはなく、相場よりもかなり低い金額で税金が計算されることになます。

不動産の相続も税制上で優遇されているので、生命保険と団信の2つを比較することが必要になってきます。

ちなみに、相続税の基礎控除は

3,000万円+(600万円×法定相続人)=基礎控除額になります。

生命保険で受け取った保険金は、この基礎控除額と合算することができるので、かなりの保険金が非課税になりますね!

生命保険には返戻金がある!

貯蓄機能がある生命保険(掛け捨てじゃない生命保険)の場合、保険料の支払いが一定以上になると『満期保険金』や『解約返戻金』があります。

貯蓄をしながら、生命保険の機能を残しているタイプですね!

しかし、団信は『掛け捨て』になっています。

どれだけ長い期間支払っていても支払った保険料が戻ってくることはないんです。

比較してみないとわからない!

ここまでの説明から、

団信は保険料金が年齢によって変わらない⇒若い時は保険料が割高になる可能性がある。

生命保険は『死亡保険金の非課税』があるが、団信にはない。

この2つを比較する必要があります。

比較するときのポイントは、『年齢と相続税』です。

節税でお得になるのはどっち?

生命保険に加入すると『生命保険料等控除』といって、支払った保険料を控除できる制度があります。

支払った保険料を4万円を上限として所得控除できる制度ですね!

一方の団信は、不動産投資をしていると確定申告で保険料を『経費』として計上して節税することができます!

不動産投資では、住宅ローンの金利部分を経費とすることができます。

団信に加入すると、金利が若干上昇しますが経費にすることができるので節税することができます。

生命保険等控除では4万円が上限になっていましたが、不動産投資では経費に上限はありません。

4万円以上を経費にすることが簡単です。

ですので、節税を考えると団信の方が圧倒的に有利と言えます。

家族を説得しやすくなる!

不動産投資を始めようとして、ネックになるのが『家族の同意』です。

投資にはリスクが絶対についてきます。

特に不動産投資は、投資する金額が数千万円にもなるので家族の同意を得るのが難しくなります。

そんなときに使えるのが団信です!

団信を利用すれば、生命保険料を少なくすることもできますし、場合によっては生命保険に加入しなくてもいいくらいです。

また、節税をすることにより毎年税金が還ってくることになり、その節税額は不動産投資で得る収入よりも高額になることがあります。

家賃収入のほかにもいろいろなメリットがあるのが不動産投資です!

あらゆる手段を使って家族の同意が得られるようにしていきましょう!

まとめ

団体信用生命保険は、死亡したときや重度慢性疾患になったときに住宅ローンの残債を0円にしてくれますが、団信に頼りすぎるのも注意が必要です。

働けない状態になったとしても、すぐにローンの残債が0円になるわけではなく、12か月以上働けない状態が続いたら0円にするなどの条件があります。

このような保険金の支払い条件は、契約書やチラシに小さく書かれてることが多く、見逃しやすいものなので注意が必要です。

とはいっても、団信は残された家族を幸せにするもので非常に魅力的な保険だと言えます。

生命保険と比較することが重要ですが、相続財産がよっぽど高額(数億円単位)ではない限り、団信に加入したほうがお得です。

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