総合課税と分離課税とは?ややこしい税金をさくっと理解しよう!

総合課税と分離課税とは?ややこしい税金をさくっと理解しよう!

税金はわかりにくいし、難しいイメージがありますよね。

税理士という専門の人もいますし、お堅いイメージがあります。

しかし、税金と私たちの日々の暮らしは密接につながっていて、社会人であれば税金を納めていない人はいません。

そんな生活に身近な税金ですが、ほとんどの人がなんとなく支払っているのが現状です。

専門用語だらけの税金ですが1つずつ理解していけば、あなた自身のライフプランにとっても役にたちます。それに、社会人としての教養として、税金についてわかっていれば会社での株も上がりますね。

ということで今回は、総合課税と分離課税について解説していきます。

総合課税と分離課税とは?ややこしい税金をさくっと理解しよう!

総合課税と分離課税ってそもそもなに?

総合課税と分離課税は『所得税』の計算で深く関係する課税方式です。

所得税とは、収入にかけられる税金のことです。この『収入』は10種類の所得にわけられていて、それぞれに計算式が設定されています。

10種類の所得をそれぞれ計算して、その金額を合算して税率をかける方法が総合課税とよばれるものです。

所得の総合金額に税率がかけられて所得税が決まっているんです。

なので、所得税の基本は『総合課税』になります。

では、分離課税とはなんでしょうか?

先ほど10種類の所得を合算するといいましたが、実は10種類すべてを合算するわけではありません。合算しないで所得税をきめる『収入』があるんです。

これが分離課税です。

分離課税は他の所得とわけて考えるもの

10種類の所得の中には、退職所得というものがあります。会社を退職したときにもらえる退職手当がこれにあたります。

勤務年数や業種によって退職手当の金額は違いますが、何百万、何千万という金額になることもあります。

年収が500万の人が退職手当1000万円をもらったら、一時的に年収が1500万円になります。この1500万円に総合課税の税率をかけてしまうとがっつり所得税として国に持っていかれてしまいます。

それでは、理不尽なので、退職手当のような一時的な収入は、総合課税とは分けて税金を徴収しようというのが『分離課税』になっています。

分離課税はさらに分けて考えられる

分離課税は、『申告分離課税』と『源泉分離課税』という2つに分けられます。

間違えやすいのが、源泉と分けて(分離)するから源泉分離課税という意味ではなく、分離課税を源泉で徴収するから『源泉分離課税』ということです。

申告分離課税も同じように、分離課税を確定申告で徴収するから申告分離課税という名前なんですね。

では、どういった所得が『分離課税』に該当するのは紹介していきます。

源泉分離課税に該当する所得

源泉分離課税は、源泉徴収によって課税を完了させるもので、確定申告をしなくていい所得になります。源泉分離課税は、普段の生活では特に気にすることもないですし、特別な手続きも必要ありません。

利子所得

利子所得は、銀行預金の利子や国債や社債の利子で得た利益のことをいいます。

預金口座に振り込まれる利子は、所得税と住民税等の約20%の税金が引かれた金額です。

配当所得

配当所得は、株式の配当金や公募株式投資信託の収益の配当金のことをいいます。

配当金も利子所得と同じように利子が支払われるときにあらかじめ20%の税金が差し引かれています。

その他、様々な所得

源泉分離課税の代表的なものは利子所得や配当金ですが、そのほかにもさまざまな所得が源泉分離課税になっています。

懸賞金付預金の懸賞金(預金の特典で懸賞金が用意されているもの)、定期積立の給付補てん金、抵当証券の利息、貴金属の売買益(条件付き)、外貨預金の通貨スワップによる利益、一時払養老保険や一時払損害保険の差益、割引債の償還差益が源泉分離課税の対象になっています。

申告分離課税に該当する所得

申告分離課税の対象になっている所得は、確定申告をしないといけません。

対象となっている所得は、

  1. 山林所得
  2. 譲渡所得(土地建物、株式)
  3. 特定公社債の利子(平成28年1月1日以後の利子)
  4. 退職所得

退職手当は、会社に申告書を提出していれば源泉分離課税にすることができます・

また、源泉分離課税の対象となっている株式の配当所得は申告分離課税か総合課税を選択することができます。

上場株式の配当金はどうすれば節税できる?

前述したように、株式の配当金は、申告分離課税と総合課税を選択することができます。

どちらの場合もメリット、デメリットがあるので人それぞれ節税効果はかわってきます。

総合課税は配当控除を受けられる

まず、総合課税を選択すると『配当控除』を受けることができます。
間違えられやすいですが、上場、非上場は関係ありません。またRIETや外国株式の配当金は受けることができません。

配当控除の金額は、課税総所得の金額が、

1000万円以下の場合は、配当所得の10%が控除額になります。

1000万円以上の場合は、配当所得の5%が控除額になります。

総合課税の税率は、累進課税と言って所得が多ければ多いほど税率が高くなっています。

総合課税を選択する場合は、総所得に対する税率を確認して、得するかどうかを確認することが大切です。

申告分離課税は損益通算できる

申告分離課税を選択すると、配当控除を受けることはできませんが、『損益通算』をすることができます。

損益通算とは、

  1. 不動産所得
  2. 事業所所得
  3. 山林所得
  4. 譲渡所得

の4つの中で生じたマイナス利益(赤字)を4つの中のプラス利益(黒字)と相殺できる制度です。

所得が給与所得と配当所得のみの場合だと総合課税にしたほうが節税を期待できますが、上記4つの所得がある場合は、一考する必要がありますね。

配当所得の所得税を節税する方法は人それぞれになっていて、どちらが正しいとは言えません。しかし、それぞれのメリットとデメリットを理解することが重要なことです。

まとめ

所得税の原則は『総合所得』といって、すべての所得を合計して税率(累進課税)をかけて計算します。

しかし、一時的に大きな所得(不動産売買益)を得たら、収入が一気に上がり税率も大幅に上がってしまいます。

そのため、一時的な所得に対しては別の計算方法を作って計算しましょう。というのが分離課税になっています。

申告分離課税になっている所得は、確定申告を必ずしなければならないので、自分の所得をもう一度確認して漏れがないかチェックしましょう。

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